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こら!!!めめ!!🖤ww
仕事から帰ると、阿部ちゃんがいそいそと望遠鏡を準備していた。
窓際に持ってきた小さいテーブルには、メモ帳とボールペン、星座の早見表、コーヒー。 それからブランケット。
🖤「何か見るの?」
後ろから抱きしめる。
寒がりで、部屋でも厚着の阿部ちゃんは今外から帰ってきた俺からしたら湯たんぽみたいに温かい。
メモには『新月と惑星直列』という既によくわからない文字列と、ぱっと見では難しくて読み取れない言葉が細かくたくさん書かれていた。
💚「うん、今日は特別な日だから」
🖤「なに、教えて?」
💚「いいよ。てかめめ冷えてる、お風呂入っておいでよ」
お風呂は重々承知しているけど、腕の中の湯たんぽを離すのが惜しい。
🖤「お風呂行くけど、もうちょっと阿部ちゃんであったまらせて」
💚「もう、仕方ないなぁ」
阿部ちゃんはどこか嬉しそうに準備の手を止めてこちらに向き直り、腰に腕を回した。
🖤「もっとくっつかせて」
💚「もっと?」
部屋着のファスナーを下ろして、更に抱き寄せて密着。
阿部ちゃんと抱き合う時の、上半身が吸い付くようにフィットする感覚が他の誰にもなく心地よくて好きだ。
調子に乗って中に着ていたシャツに手を差し入れて背中を撫でたら『冷たい!』と叱られたけど知らん顔する。
💚「くすぐったい、早くお風呂行ってよ」
🖤「阿部ちゃんいい匂い、ボディクリーム変えた?」
首筋に顔を寄せながら尋ねる。
息がかかって阿部ちゃんの身体がちょっとだけ跳ねる。
💚「うん、この間共演した人がいいって教えてくれて…」
🖤「そうなんだ、俺この香り好きだな、阿部ちゃんに合ってる」
しれっと服に入ったままの手を今度はズボンの方へ。
🖤「すごいね、お尻もすべすべ」
💚「ちょっと!」
言いながら恥骨のあたりまで撫で、手を抜いて抱きしめ直す。
🖤「ふふ、ごめんごめん。お風呂行くよ。でも先にキスだけしたいな、だめ?」
💚「いいけど……」
ただいまのキスよりは、少し情熱的に。
口内を解放された阿部ちゃんは、思ってたのと違うという顔だ。
🖤「阿部ちゃんに会うと元気出るから、離せなくなっちゃう」
💚「嬉しい…じゃない、早くお風呂行って!」
🖤「はいはい」
母親に小言を言われている気分。
母親にしてはキスと少しのボディタッチだけで真っ赤になった顔が可愛すぎるけど。
お風呂に行くフリをしてリビングの様子を窺っていたら、準備を再開したものの気もそぞろといった様子。
しまいに手を止めてソファに寝転び、一人遊びを始めてしまった。
最後まで見ていたのは、黙っておいてあげよう。