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あの頃の悲鳴が今でも耳に残っている。
衛務島で生まれた俺は、人生をゾンビという名の化け物によって壊された。
あれから12年後親を亡くした俺は児童養護施設で育ち18歳になり施設を出ることになった。
あの頃から俺は奴らをこの世から殺しきる事を誓った。
そして俺は警衛官になるべく警衛官採用試験を受けた。結果は合格。
これからの日本は俺達未来の警衛官に託されたのだ。
警衛局付属教育隊には一般コースとULコースがある。
一般コースは一般の警衛官になるべく教育を受けるコースだ。
ULコースはULTIMATE隊員になるための専門的な知識を習得するためのコースであり、
今のULTIMATEはゾンビ撲滅が主な任務となっている。俺が受かったのはULコースであった。 ……………………………………………………………主要登場人物一覧
蔵島壱成(18) …2代目主人公 警衛局付属教育隊大阪地方方面本部ULコース所属
竹島龍聖(18)…警衛局付属教育隊大阪地方方面本部ULコース所属
中島佑紀弥(18)…警衛局付属教育隊大阪地方方面本部ULコース所属
藤森俊哉(18)…警衛局付属教育隊大阪地方方面本部ULコース所属
室口翔平(41)…警衛局付属教育隊大阪地方方面本部ULコース担当教官
西崎保法(38)…警衛局付属教育隊大阪地方方面本部ULコース担当教官
北家徳仁(59)…警衛局付属教育隊大阪地方方面本部部長
「失礼します。今回の全国におけるULコースへの入隊者名簿です」
警衛局ULTIMATE総監室では長内貴也が秘書が持ってきた、ULコース入隊者名簿に目を通していた。
「全国で800人か」
「多すぎですかね?」
「いや、むしろ少ないだろう。今この国では、感染者が続出してる。恐らくもうすぐで閉鎖区域を作ることになるだろう」そう言うと長内は椅子から立ち上がった。
「12年前のような思いはもうしたくない」そう言いながら長内は、真島の警衛官手帳を引き出しから取り出した。
「まだそれを持っていたのですか?」
「あー。これは俺にとって忘れないための物だからな」そう言いながら長内は椅子に腰掛けた。
その頃警衛局付属教育隊大阪地方方面本部では9時からの入隊式に備え入隊予定者が登校していた。ここから半年間全寮制での教育を受ける事になる。蔵島壱成は、スーツケースを持ちながら受付に向かった。
「名前をどうぞ」受付にいた初老の警衛官に言われ蔵島は急いでその場にスーツケースを置いた。
「蔵島壱成です。」
「声が小さいなー」
「蔵島壱成です」
「まだだ。もっと大声で」
「蔵島壱成です」
「まだだ。後ろに列ができてるぞ。早くしねーと入隊式遅れんぞ。」
「申し訳ありません」
「謝罪など求めとらん。さっさと言わんか」
「はい。蔵島壱成です」
「よろしい。そのまま校舎に入れ。」
「失礼します」中に入ると1枚の番号札が渡された。どうやらこれから住む事になる寮の部屋番号だ。番号札を持ち早速寮に向かった。
向かっている途中、喧嘩している入隊予定者の姿が何度が目に映った。
警衛隊は体力と多少の学力があれば入隊可能だ。そのため中卒のヤンキー達を親達は更生をねがって試験を受けさせるという事もあるらしい。
寮に着くと紙に記された305号室に入った。部屋に入ると早くも入隊式に向けて入隊予定者達が制服に袖を通していた。ベットに荷物を置くと置かれていた制服に腕を通し始めた。その時1人の教官が入ってきた。
「着替えが終わった者から、第1グラウンドに整列しろ。そして制服に腕を通したあとULコースのバッチのつけ忘れに注意しろ。一般コースの連中と区別をつけるための物だ。付け忘れて出てきた者は俺の独断で退学とする。以上だ」
「教官、教官は、かつてULTIMATE隊員として前線に出ていたと耳にしました。本当ですか?」竹島龍聖が聞いた。
「あー。その通りだ」
「では、どうして教官になられたのですか?」
「なぜお前に言わなければならない?とにかく早く準備しろ。私語は慎むように」そう言うとその男はその場から去っていった。
「あの人どこかで…」蔵島の記憶にうっすらとその男の記憶が残っていた。