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rito
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溶けた炭酸水
310
みり(プロフ必読)
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初投稿にも関わらず思いのほか反応があり、感謝しております。
🩷sideがメインになります。(あとタイトル回収)
次話で🔞になるかと思います。
🩷の人格変わりすぎてだいぶ不安定です。
大丈夫な方はどうぞ↓
_____________
💛side
(…ん?あれ…俺…どうしたんだっけ…)
慣れない感覚と匂いに目を覚ます。まだ頭が回らない。それにさらっとしたものに包まれて心地が良い。思わず頬をする。
「目、覚めたね」
聞き覚えのある声にハッとして起き上がる。自分は知らない上質なシーツのベットの上で眠っていたようだ。そして目の前には推しがソファで足を組んでこちら見ていた。微笑んでいるのに、いつもとは違う笑顔で怖い。
「な、なんで」
「ずっとまってたんだよ。仁 人が俺の元に来てくれるのを」
「どういうこと?」
「じんちゃん前から俺のストーカーだったでしょ?」
「ッ!あ、いや、それは…もしかしてそれで怒ってるの?!ご、ごめんなさい!」
「怒ってるわけじゃないからそんな怯えた顔しなくていいよ、でも…」
ソファから立ち上がりゆっくり近づいてくる。怖くてベッドから動くことができない。そして大きな手で顎から頬を強く掴みあげる。
「い、いひゃい」
「怯えた顔も可愛いね♡」
そう言って掴んだまま顔を近づける。
「ヒッ!」
恐怖から思わず力任せに勇 斗の身体を突き飛ばした。そしてベッドから逃げようと足に力を入れた瞬間気づいた。それは右の足首にカシャンカシャンと音をたてながら自分とベッドを繋いでいた。
結局ベッドを降りただけで腕を捕まれ同じ場所へ戻される。
「な、なにこれ」
「んふ♡突き飛ばすなんてひどいな〜、それ気に入ってくれた?仁 人のために頑丈な鎖買っておいたんだよね」
「わかんない、なんでこんなこと…」
「うーん、たぶん、一目惚れかな」
「…は」
「仁人は知らないと思うけどここ引っ越してきたばかりの時、たまたま出かけてく姿を見かけたんだよね」
🩷side
1年前、転勤でここのマンションへ引っ越し、片付けの息抜きにベランダでコーヒーを片手に外を眺める。折角ならと引越し祝いで友人に貰ったカップを使ってみた。
朝早いこともあり仕事や学校へ向かうのか駅への方向へ行く人が多数いた。
しばらく見ていると真向かいのマンションから制服をきた学生さんが出てきた。
前髪で顔がよくわからなかったがなんとなくその子を目で追ってしまった。その時少し強めに風が吹き、その子の前髪を上げてくれた。
イヤホンをつけながら前髪をかき分けた風が強いと目をつぶり、風が止むとパッとその視界を開く。そして乱れた髪に少し照れくさそうに微笑み、治す。
(あ、)
ガシャンッと音を立てコーヒーがまだ入っていたカップが床に落ちて割れる。
その瞬間だったと思う、心を奪われたのは…
あまりにも他愛のないシーンだが、大きな瞳と柔らかそうな頬、笑った時にできるえくぼもすべてスローモーションに見えた。
一瞬の出来事のはずなのにそのシーンがこべりついて離れない。そして思ってしまった。まだ出会ってもないのに運命の相手だと。
(欲しい。あの子が欲しい。絶対に手入れる。)
一目でこんなにも心揺さぶられる相手に出会ったことがない。ベランダ越しに背中が小さく見えなくなるまで見つめ続けた。
はぁっと息を吐き、ベランダに崩れ、興奮していた自分を落ち着かせようとした。
だけど新しいカップが割れたことなんて頭に入らなかった。
その後、彼をベランダから見続け燃えるゴミの日は 登校する前にゴミ捨て場へ寄ることを知り、はじめて彼に挨拶をした。
白い頬を赤く染めながら小さい声でかえってきた挨拶がたまらなかった。
そこから彼をよく見かけるようになった。予想だにしなかったが仁 人にストーカーされているようだ。向かいの家からカメラでも向けられているのか時々レンズがチラチラと反射していた。
多少なり自分の容姿には自信はあるが、自ら懐に飛び込んでくれるとは…そんな隙が少し心配になる。
朝はもちろん、出かける時も、帰り道も、よく後ろをつけていることは知っていた。もちろん撮られていることも。
可愛い眼差しで見つめてくるから、しばらくそのまま泳がせて置くことにした。なんなら仁 人の方からアクションを起こしてくれるなら好都合とまで思っていた。
なのにいつまで経っても遠くから見つめるだけで、全然接触してこない。せっかくカーテンを開けてサービスショットも撮れるようにしておいたのに。
次の日の朝こちらから声をかけよう。待っててもしょうがない。
「おはようございます。」
「ぉ、ぉはよぅございます…」
「最近よく会いますね」
いつも通りの挨拶に加え、よくある会話をしてみた。
ストーカーしていた相手からまさか声をかけてくれるとは思っていなかったのだろう。緊張した様子で話してくれた。(可愛いなぁ)
そして一緒にいるうちに仁 人の魅力にさらに気づかされる。真面目で努力家な所、照れて拗ねるくせに嬉しさを隠せてない所、天然で少しドジっ子な所、社会人の自分に会話を寄せようと一生懸命な所。
すべてが愛おしく更に好きになっていく。
なのに、そんな可愛い姿を他にも見せているのかと思うと腹が煮えくり返る思いだった。
自分の方が背が高いせいかよく上目遣いをするが、他のやつらもそんな姿を見てるのか、不貞腐れると口をむっと尖らせるが学校でもそれを見せているのか…
独占欲が頭を支配する。
純粋ではない恋心だと思っていたが、こんなにも欲にまみれていたとは…自分でも笑ってしまう。
そろそろ頃合だと思った。
(攫ってしまおう。俺の仁 人だもんね。きっと仁 人も喜ぶはず。それともびっくりしちゃうかな)
ストーカーの仁 人はきっと自分が鍵を落とせば拾うはず。そしていないとわかればこんなチャンスはないと思うだろう。
素直に家に招いてもよかったが、まだ自分を思っているのか確かめたかった。
そして愚かなうさぎはまんまと罠にかかった。
💛side
話を聞いて驚いた。自分がストーカーするよりも前に見られて知られていたことを。
すべてわかった上で自分が今ここにいることを。
(目の前にいるのはほんとにあの優しかった勇 斗なのか?)
非現実なことに思考が上手くまとまらない。
「だからきっかけは仁 人と一緒でしょ」
「俺は嬉しかった。ずっと熱い眼差しで見てくれてたもんね」
「ご、ごめんなさい、もうしないから」
「だから、それが嬉しかったんだってば笑 」
「ほら!目の前にずっと好きだった人がいて嬉しいでしょ?」
ベッドの前で両手を広げて見せてくる。
なのに自分はベッドの上でできるだけ距離をとり、うずくまることしか出来ない。
ずっと見つめていた推しが目の前いるのに、今は怖くて仕方がない。
「ち、違う。こんなこと望んでない…遠くから見つめるだけで俺は十分だったのに…」
「…は?」
「お願い帰らせて、こんな事しちゃダメだよ…」
「……」
真顔になった冷たい視線が仁 人の瞳を刺す。
今まで見た事ない顔、写真にも移したことのない、真っ暗な瞳。本能的にまずいと思い、身体を丸めようとしたが、すばやく手が伸びてきて前髪を掴み顔をあげさせられる。
「いッ!や、やめ」
「望んでないこと?見つめるだけ?何言ってるの?」
「自分から俺の家に入ってきて状況わかってる?「 嫌ならなんで入ってきたの?」
「 なんだかんだ言いながらチャンスだと思ったんじゃないの?」
「 ほら、口答えしてみなよ、俺のストーカーの仁 人くん」
急に捲し立てられ、あまりにも淡々と冷酷に伝えられる。身体が強ばり声が震える。
でも勇 斗の言った通りだ。興味本位で入ってしまったのは自分だし、そもそも言える立場でもない。なのに痛みからなのか、罪悪感からなのか涙が込み上げてくる。
「…ごめん、なさぃ」
「なにが?」
「は、勇 斗にストーカーしてたのに、ぇ、偉そうなこと言って…」
「んふ♡泣いてる顔もいいね。でももっと素直になって欲しいなぁ」
ついに涙が溢れ、泣き慣れないせいかしゃくりをあげる。
「ヒック、ご、ごめん、、ヒック、なさい、」
「ほんとに悪いと思ってる?」
「…は、はぃ、ヒック」
「ならこれから俺がすることに仁 人の拒否権はないよね」
「い、いゃ、こわぃ、、ヒック、な、なにするの、」
「大丈夫。痛いことはしないよ。抵抗しなければ」
勇 斗は三日月のように怪しく笑いながら近づき、手触りのいいシーツの上に俺を押し倒した。
_____________
今回はここまでとなります。
皆様のいいね,コメント励みになります。
ありがとうございます。
次話もなるはやで出せるよう努めますのでお付き合いいただけると嬉しいです。
コメント
3件
純粋な黄さんには想像もできなかった桃さんの一面に驚きました。 大人と子供を思いしらされました。 幸せな結末を迎えてほしいです😣
第2話、読みました!仁人sideと勇斗sideの視点が交差する構成、ゾクゾクしました。勇斗の「一目惚れ」の回想、ベランダ越しの運命感じる瞬間なのに、独占欲がじわじわ歪んでいく描写が丁寧で刺さります。「愚かなうさぎはまんまと罠にかかった」で鳥肌。推しが豹変する恐怖、鎖の生々しさ、仁人の震えが伝わってきて、次話が気になりすぎます。🔞の展開、心の準備しておきます!