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shk side.
聞きなれたベルの音と共に、俺は行きつけのバーに入った。
今日は、飲んで全てを忘れたい気分だ。
「マスター…いつものくれ」
「はいはい」
ここは『BAR Smiley』。
いるのはいつも、スマイルっていうバーテンダーだけ。
「今日は…何かあったのか?」
こうして、俺の話を聞いてくれる。
「聞いてくれよー…今日さあ…」
「ははッwそれは災難だったな」
「だろ?最悪だったよ、ほんとに」
空になったグラスを差し出すと、スマイルはまた新しいカクテルを作り始めた。
「…」
その背を見ながら、小さなため息をつく。
ああ…
今日も相変わらず、かっこいい。
慣れた手つきも、少し筋肉質な腕も…
無造作な髪の一本一本にさえ、俺の心は高鳴ってしまう。
sm「はい、どうぞ」
shk「ん…あざす」
キャロルという名のそれは、さながらスモーキークォーツのよう。
あ、そういえば…
こういうカクテルって、なんか意味込められてたりすんだよね
確かキャロルは───
「……ッ」
咄嗟に顔を上げてみたけど、スマイルは涼しい顔でグラスを拭いているだけ。
…流石にか。
「はぁ…」
何を変に期待してんだ、俺は。
「どした?」
「顔赤いけど…」
スマイルは不思議そうな顔で俺を覗き込む。
「ぁ…の、飲みすぎたかも」
「はぁ?そんな飲んでないだろ」
「具合でも悪いんじゃないのか?」
「いや……」
「あー…」
くそ…もっとまともな嘘つけよ俺。
「はぁ…」
「告白、されたのかと思っちゃっただけ…」
どうしよ…顔あっつい…
スマイルはなんも言ってくんねえし…
「あ…」
「ご、ごめ…マジ冗談だか───」
「そう、って言ったら?」
「…えッ」
「へ……?」
スマイルは真っ赤な俺の頬に触れ、優しく微笑んだ。
「…なあ、今日も最後までいるだろ?」
今は仕事中だから───
凛々しいその瞳が、俺にそう言っているように見えた。
つくづく、かっこいい奴だ。
「ッ…そんなん」
「いるに決まってる……」
キャロル
『この思いを君に捧げる』
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