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ゆ(旧「ゆゆゆゆ」)
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ゆ(旧「ゆゆゆゆ」)
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ゆ(旧「ゆゆゆゆ」)
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巡回から戻ったばかりのウェアウルフの体躯は、いつも以上に粗暴な熱気を孕んでいた。
「FORSAKEN」の凄惨なフィールドで撒き散らされたサバイバーたちの絶望と、ウルフ自身が発散する雄獣特有の強いフェロモン。
その強烈な匂いの束が、神殿の私室の中に、危険な密度で澱んでいる。
Mowlは乱れた胸の黄色いリボンをサッと指先で直そうと試みたが、その動きは扉が開いた瞬間に完全に停止した。
「……ッ、ウルフ殿……っ。貴方様、またそのように凶暴な匂いを身にまとって…」
呆れ顔を作り、愛用のモノクルを押し上げようとしたMowl。
だが、ウルフが一切の言葉を返さず、ドカドカと歩み寄ってきたその瞬間、風が巻き起こった。
ウルフの黒マントが大きく翻り、その内側に溜まっていた濃厚な「雄狼の生フェロモン」が、Mowlの敏感な鼻腔を撃ち抜いたのだ。
ゾクッ……!
Mowlの全身の毛並みが、一瞬で逆立った。
(……あ……っ!?)
人間の頭脳と猫の本能が、激しい不協和音を奏で始める。
ヤコブソン器官(嗅上皮)が、ウルフの強烈なフェロモンを感知し、限界突破を起こした。
脳に直接叩き込まれた圧倒的な野生の匂い情報。
それを処理しようと、猫としての生理現象が、Mowlの紳士的な理性を置き去りにして強制発動する。
いわゆる「フレーメン反応」であった。
Mowlのハチワレ顔から、普段の思慮深さと気品が完全に消え去った。
「…………ぁ……………」
Mowlの唇が「半開き」になる。
上唇がわずかにめくり上がって小さなピンクの歯茎が覗き、舌先が唇の隙間から「ちょこん」と無防備に飛び出した。
視線は焦点を取り戻せず、ウルフの顔面をぼんやりと下から「上目遣い」で見つめたまま、ポカンと口を開けて固まってしまったのだ。
「……あ……ぅ……ッ」
喉から漏れるのは、言葉にすらなっていない吐息。
知的な猫紳士の面影はどこにもない。
そこにあるのは、雄狼の体臭に脳を直接狂わされ、アヘ顔を晒してしまう、ただの「隙だらけの獲物」の姿であった。
「…………おい」
ウルフの足が止まった。
右目の黒い眼帯の下、左の鮮烈な赤目が、狂気の光を帯びて激しく揺れる。
「……なんだよ……そのツラは……」
ウルフの理性の糸が、ブツリと音を立てて断ち切れた。
普段なら「失礼ですぞ」「離れなさい」と澄ました顔で説教を垂れるはずの猫。
そんな生意気な紳士が、自分の体臭をひと嗅ぎしただけで、口を半開きにして上目遣いでポカンと自分を見上げている。
その隙だらけの表情、少し飛び出たピンクの舌先、そして完全にトランス状態に陥った黒ハチワレの瞳。
それが自分という「男」の匂いによって引き起こされているという事実が、ウルフの中に眠る凶暴な捕食者の欲望を爆発させた。
「……誘ってんのか、Mowl……っ!?」
ダァンッ!!
ウルフの手加減のない巨体が躍りかかり、Mowlの身体は壁へと押し付けられた。
「ぁ……あぅ……っ」
背中を打つ強烈な衝撃があってもなお、フレーメン反応から抜け出せないMowl。
半開きの口のまま、上目遣いでウルフの赤目を見つめ続けることしかできない。
「そんな顔見せられたらな……もう容赦なんてできねえんだよ……ッ!」
ウルフはMowlの顎をガシッと力任せに掴むと、その半開きの口内へと、自身の舌をズボッとねじ込んだ。
チュプ……ペロペロ…ッ!
「んんぅっ…!? んむっ……! にあ ぁっ♡」
大きな舌が、強引にMowlの口内へと割り込んでくる。
先ほどまでぽかんと開いていた口内を、荒々しく貪り回す感触。
鋭い犬頭の牙がMowlの唇や舌に軽くあたり、心地よい痺れと恐怖が全身を突き抜ける。
「んぐ……っ♡ぁっ……♡ふー……っ!」
ウェアウルフは、Mowlの茶色のマントを強引に引き剥がし、胸の黄色いリボンを乱暴に解いていった。
「はぁ……はぁっ……♡ 待ちなさいウルフ殿……っ! 私めの正装を……あ、首すじは……っ!」
言葉を挟むスキマもなく、ウェアウルフの鼻先が、Mowlの首すじの毛並みへと突っ込まれる。
ガブリ。
「にゃあぁぁっっ!?」
首根っこを力強く甘噛みされた瞬間、Mowlの全身から一気に力が抜けた。
猫科の弱点を把握している狼の攻めに、身体が勝手に服従の姿勢をとってしまう。
「くっ……あ……、 身体が……動かぬ……っ」
「はぁっ……ハァっ……! 俺の匂いに酔って、そんなエロいツラしやがって……っ! 」
「朝まで逃がさねえからな……っ!」
「うにゃあぁっ……♡」
ゴロゴロゴロゴロ…ッ♡
フレーメン反応の多幸感と、押し寄せる狼の激しい愛撫のダブルパンチに、Mowlの理性は完全に崩壊するのだった。