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荷物持ちは武器を背負う
「……え?」
何を言われたのか分からなかった。
形見を寄越せと言われてる?それも他人のも全て??どうして??!!
「仰ってる意味が分かりません。説明をお願いします」
「言い方を変える。お前は武器を持つ覚悟はあるか?」
ますます意味がわからない。そんな事ある訳……
いや、ある。良くしてくれたあの人達を殺したアイツが憎い。その時一緒に戦え無かった私が憎い。ただの荷物持ちだった私が憎い。
もう覚悟は決めた。強くなりたい。強く在りたい。そう思った
しばらく時間が経ったんだろうか、沈黙が流れていた。
アイゼルさんはずっと私の目を見ていた。返事を待ってくれていた。なら答えないといけない
「武器を持つ覚悟はあります。」
アイゼルさんの目は厳しい目をしてこう言った
「お前に稽古をつけてやる。明日からここに来い。いいと言うまで毎日だ。良いな!」
「はい!」
こうして荷物持ちだった私は武器を持つ訓練を受ける事になった。
そして私はリュックの中にあった武器防具を全てアイゼル家に渡して残った2人の遺族の元へ急いだ。
レジーナの遺族はと言うと
「リリー・レジーナの事なら私が説明するので遺体やレジーナの荷物等を置いてくれればこちらで何とかしよう。」
とアイゼルさんに言われたのでその通りにした。
まず向かったのは孤児院。ジンは孤児院育ちだと聞いていたからそこに向かった。
孤児院は貧民街の中に近いからか少し臭う。でも周りに比べれば綺麗に見えるといった感じで清潔さを何とか保ってる感じに見えた。
シスターさんに事情を話してジンの遺体を見せると泣きながら遺体を抱いていた。そういうのっていいなってちょっと思う。
お別れをしてさよならを言うとシスターさんから
「あなたは1人で生きているのではありませんよ。」
とだけ言って別れた。
よく分からない言葉だった。私は1人じゃないかと。そう思っていたから
さて最後は鍛治職人だったガンツのところか。
ちょっと日が落ちかけてる。私は急いだ