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ウワァァァァァァ
6話目ですオネシャス。
鬱!うつうつ!
※書き方が変わりました!
行空けるときの間隔(?)とか。
|ケヤキmain
「先輩……?」
彼の声は震えていた。
正直、こんなストーカー紛いな行いを
してしまったことには罪悪感がある。
でも、今日だって決めたから。
「ご、ごめんね!勝手に着いてきちゃって……」
「あっ、えっと……あ……」
クヌギくんは上手く言葉を発せないみたい。
多分急な出来事で混乱しているんだろう。
頭の中で描いたシナリオ通りのセリフを
並べていく。
「あのね、やっぱりこんな雨の中1人で
帰らせるのも先輩として良くないなって
思って、」
「引き留めようと思ったけど、遅かったね…」
「あとね、失礼だけど」
「クヌギくん、
なんか様子おかしかったから……」
「…!」
クヌギくんは顔が真っ青だ。
まだ雨は止みそうにない。
私は風邪を引いてしまうのもお構い無しに、
言葉を発し続ける。
「私、助けになりたいの…!」
「…っおかしいですかね、風邪でも、
引いたのかなぁ」
クヌギくんは露骨に目を逸らす。
そう言うと思ってたよ。
「全然、説得力ないよ…」
そして、私は早足でクヌギくんの近くに。
「……あっわっ先輩!!」
「ごめんね、入らせてもらうよ」
ドアをガチャリと開け、素早く靴を脱ぎ、
リビングへ出る。
そこには、 髪の長い綺麗な顔をした女性の
遺影が飾ってあった。
「せ、ん、せんぱいっ」
汗だくのクヌギくんが今にも泣きそうな
目でこちらへやって来た。
「クヌギくん……これって……」
|クヌギ main
引かれた?嫌われた?なんで?どうして?
母さん、母さん助けて。
怒鳴ってもいいから、
あとでちゃんとお金も払うから、
突き飛ばしてもいいから、
髪引っ張ってもいいから、
ベランダに閉じ込めてもいいから、
自分なんか生まれてこなければよかったって
分かってるから、
だから、
「母さん……」
「気づけなくて……ごめんね……!」
先輩にギュッと抱きしめられて
ハッと気づいた。
「ずっと苦しんでたんだよね……
ごめん、ずっと傍にいたのに……ごめんね…」
「せん、ぱ…」
「大丈夫……もう私がいるから……」
あ、ダメだ。
これ、泣いて─
|ケヤキ main
顔は見えないけど、鼻をすする音がする。
泣いてくれたんだね。
実は、全部知ってたんだけど。
交通事故で亡くなった古舘エリカさん。
結構酷い事故だったらしくて、
ネットで調べたらすぐ出てきたよ。
クヌギくん、顔そっくりだね。
あ、クヌギくんは知らないだろうけど、
信号を無視したのは、
君のお母さんの方だったらしいよ。
エリカさんは歩行者だったし、
罪はトラック運転手の方に下されたんだけど
明らかにフラフラしてて、タイミングを
見計らったように飛び出したらしいから、
自殺だったんじゃないかな?
さて、この後は…
「クヌギくん、さっきも言ったけど私、
助けになりたいの。」
「……」
「…こんなときにごめんなんだけど。
私、クヌギくんの傍にもっと居てたいの。」
「ねえ、私と付き合ってほしい。」
クヌギくんは黙り込む。
この人なら信用できるんじゃないか。
って、思ってるよね。
私の目的はコレだよ。
でも付き合いたいだけじゃなくて、
本当に助けたいって思ってるの。
お母さんのことも、
他の人のことも、忘れちゃうくらい
私のこと好きにさせてあげたい。
「……はい」
「!」
「…ありがとう!これから、
もっともっとクヌギくんの傍に
ずっとずっと居るね!」
「……」
やや不安げだけど、いつもの笑ってる顔。
クヌギくん、これからよろしく。
私だけを見ててね♡
先に言っておきます。
こっから先輩がどんどんヤンデレに
なっていきます。
では次回!