テラーノベル
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nanana
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あっという間に地元へ着いた
有休残しておいてよかったな。
周りを見渡すと思い出ばかり蘇る
お父さんがあそこでソフトクリーム買ってくれたな、
お母さんはそれを笑いながら写真に収めてたな。
地元の空気は都会よりも澄んでて
ほのかに金木犀の香りがした
ここで息をするだけで
心が綺麗に浄化されてる気分になる
「よし行くか」
荷物を持って駅を後にした。
実家に着くとお父さんが「久しいなぁ!」と喜んでくれた
お母さんは相変わらず「いらっしゃい」と優しく迎え入れてくれる
お父さんは嬉しすぎるあまりずっこけていた
…何してんだよ
「お父さん落ち着きなよ笑」
久々に笑った気がする
ちゃんとこうして笑ったのはいつだろうか
いや、考えるよりも今を楽しむことに集中しよう
お父さんは冷蔵庫からお酒を出し夜飲もうと誘ってくる
なんやかんやで飲んだことがなかったな、
俺は快く承諾した
お母さんはスーパーに行くらしく
俺の好物のキチン南蛮を振る舞ってくれるらしい
お母さんの作るチキン南蛮より美味いもんはないって思うくらい
美味しいから嬉しいな。
お父さんとその買い物について行くらしい
「一緒にくる?」
「…あー、俺はいいや。ここら辺散歩でもするよ」
「わかったわ。鍵はちゃんと閉めてよー?」
「「じゃ行ってきます」」
そう言って2人は玄関のドアから手を離す
ガチャリとしまったドアを見ると
あの光景がふと目に浮かぶ
鉄の重いドアに塞がれた俺の思いと声
届かないと分かってても
何かを伝えたかった。でもそれが何か
やっぱり思い出せないままだった
頭をガシガシかいてもなんも思い浮かぶわけもなく
俺は潔く諦めて靴を履き
鍵を持って家を後にした
病院の行き方は覚えている
懐かしい景色だな、
でもあの頃より身長が伸びてるから
お母さんの目線みたいに感じる
全てが小さく見えるような大きく見えるような不思議な感覚だ
思い出に浸りながら歩いていると
気付けばあの病院の前についていた。
ここから見えるはやとくんのいた病室
相変わらず誰もおらず
寂しく感じる。
昔はよくここから短い手ではやとくんに向かって手を振ってたなぁ
懐かしいな。
あ、そうだ、お気に入りの場所とやらを見に行こうと、ここにきたんだった
でもどこか教えてくれたはずなのに
正確な場所がわからない
桜なんてここら辺にあったっけ?
今は9月だから桜は咲いていない。
でもそれでも探す
周りをひたすらぐるぐる回っても
何も木が一つも見つからない
こんなに緑少なかったっけここ、?
途切れる記憶のせいで
彼が指をさして教えてくれた場所を
忘れてしまった
彼の言葉だけ俺の頭にやけに残ったせいだろうか
さっきからわからないことだらけだ
俺の地元で思い出のある場所なのに
…今日は帰ろう。
仕方ない明日またここにきて探してみよう
さっきチラッとスマホ見たら
そろそろ帰るって連絡も来てたし
でもほんとにどこだったんだろう
彼のお気に入りの場所とやらは
俺はくるりと振り返り歩き出す
探しても見つからなかった彼のお気に入り
一体どこにあるんだ?
直接聞けたらとんでもなく楽なのに。
まぁそんな運のいいことが、
そんなふうに考えてほっつき歩いたせいで
どうやら誰かと肩がぶつかってしまったようだった
ガサガサガサっと本やらノートやらがその人の手から落ちていく
俺は慌てて「ごめんなさい!拾います!」と謝りしゃがんで
ノートや本を拾って手で軽く砂をはらう
本を拾っていると題名が目に入る
「医師になるには?」
題名を見た感じこの人はお医者さんになりたいのか?
とか考えてる暇あったらはやく本拾って謝らないとだよなと
すぐに冷静になりパッパと拾う
全部拾い終わって視線を上げると
そこにはとても顔の整った人がいた
鼻先はシュッとしていて少し尖った目
薄めの唇に薄めの前髪と綺麗に透き通っている瞳と茶髪
俺が仮に女の子だったとしたら
一目惚れをしていたことだろう。
思わずその美貌に見惚れていると
「…あの、大丈夫ですか?」
その人に声をかけられ意識を戻す
急にぶつかられた相手に顔まじまじとみられるなんて最悪だよな
俺は本とノートをその人に渡して
すっと立ち上がる
「ほんとにすみませんでした…」
まじまじと見てしまってすいませんでした。
ぶつかってすいませんでした。
ほんとに申し訳ない、
どこ見て歩いたらぶつかるんだよ。
前向けよ、とかなんとか自分に一喝入れていると
その美しい人は俺の方を向いて
にこっと微笑んでは
「大丈夫ですよ。…顔真っ赤です笑」
と口元に手を当てて「ふふっ」と笑う
笑い方も笑顔も美しくて綺麗で
見惚れてしまうほど
上品な人だな、と思った矢先俺のポケットから振動が伝わる
電話か…ちょっとタイミング悪いな、
けど多分お母さんからだろうし
でないのも申し訳ないからでるか。
俺はその人に「ほんとすいませんでした」と一言かけて
その場を離れた
少し小走りして電話に出ると
『今スーパーだけどなんかいるものある?』
スマホのスピーカーから聞こえる
ざわつくスーパー店内の音
それがやけに大きく聞こえた気がした
ざわつく音あんま好きじゃないな、と思っていたら無意識的に
少しスマホから耳を離していた
…いつから人混み苦手になったっけな?
そんな遠くない話な気もするけど、
『ねぇ?大丈夫?』
「あ、うん」
お母さんの声で意識が戻る
何かいるものあったかな?
…そうだな
「ーー買ってきて。」
この話書くの楽しくなって来ました、
それではまた。
コメント
7件
あのあのあの続きが気になりすぎます神作品です
初めてコメントするですけど、神作品を沢山作ってらっしゃって、、😭😭泣ける作品もホッとする作品も、、神様が感動させる能力をいれたんでしょうね、😭もう涙出てきちゃいました、w次回も楽しみにしてます!!フォロー失礼します!💕
はいいいいいいちょっとうますぎてぶん殴りたくなる