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はぁぁあかーし男前かよぉ、、!!! めっちゃ好きです告白の仕方も赤葦っぽくてほんと好きです
らーぬ 様(ちゃん)からのご依頼
赤葦京治×告白
start
「〇〇さん、少しいいですか」
いつものように部活を終えて、ジャージから制服に着替えようと体育館を出る時。そう声をかけられた。 振り向くと、その声の主は一つ下の後輩の赤葦くん。
「どうしたの?」
「今日、一緒に帰りませんか?」
「いいよ〜」
「ありがとうございます」
じゃあ校門で待ち合わせましょう、と先に体育館を出た赤葦くん。平静を装って返事をしたけど、内心心臓はバクバク。
だって男の子と2人で帰ったことなんてないし、その相手が赤葦くんなら尚更。どういう風の吹き回しだろうか。
悶々としながらも赤葦くんを待たせるのも悪いので、校舎に向かって歩を進めた。
「ごめん、お待たせ!」
「いえ、俺も今来たところです」
急いで制服に着替えたけど、結局私が校舎を出た時には赤葦くんは校門に立っていた。駆け寄ると、赤葦くんはそう言ってくれた。
「行きましょうか」
「うん」
ゆっくりと歩き始めた赤葦くんの隣を、私も歩く。日はすっかり落ちて、空は群青色に染まっている。散りばめられたスパンコールのように光る星は、東京とは言え田舎の方のこっちならよく見える。
街灯の光で2つの影が地面に伸びて、それを見て改めて身長差を感じた。
「……」
「……」
沈黙が続く。
部活の時はよく話をするけど、2人きりになるのは初めてだし、特別仲が良かったり付き合いが長いわけじゃないから、少し気まづく感じる。
赤葦くんを横目でちらりと見ると、普段と変わらない何を考えているか分からない表情をしていた。
「あの、」
「は、はい」
「なんで敬語なんですか」
そんな中突然声をかけられて肩が跳ねる。赤葦くんは私を見やると、口を開いた。
「俺、〇〇さんのことが好きです 」
私が驚いて足を止めると、赤葦くんも数歩遅れて止まる。
「え、好きって……、え?」
「すみません、急で。でも〇〇さんとは学年違うから言う機会無くて」
いや、そういう問題じゃない。とは言えずに固まる。赤葦くんは立ち止まったままの私の方に体ごと振り向いた。少し緊張したような顔。
「俺の恋人になってくれませんか?」
そんな真剣な瞳で射抜かれたら、答えは一つだけ。
差し出された赤葦くんの男の子らしい手に、自分の手を重ねた。