「 ん… 、んぅ…… ? 」
窓から差し込む朝の光で目が覚める。
重い体を頑張って動かして寝返りをうち、手探りでスマホを探した。
「 今…、10時…半 かぁ… 。 」
ロック画面を開くと 日付と時刻、
そして数件のLINEメッセージが映し出された。
『 赤 、 今どこですかー ! 』
『 もう外出てるんですか? 』
『 もう9時です !! 遅刻ですよ!! 』
…などと、丁寧に5分おきに発信されているメッセージ。
もちろん相手主は 黄 ちゃん 。
最年少でありながらも、メンバ ~ の中ではしっかり者。
頼れる相方でもある 黄 ちゃん 。
「 はぁ、行かなきゃっ、…遅れる.. 」
重たい足を必死にベットから下ろし、タンスを開く。
中は、服が整理整頓されておらず ぐちゃぐちゃのまま入れてある。
「 そろそろ本気出そ…… 」
そう言って適当に服をあさり、着替え 台所へ向かった。
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朝食後、直ぐに歯磨きをして靴を履く。
思い切ってドアを開けると太陽は窓から差し込む光とは程遠く、
明るく、暑い。
この暑さだけで目玉焼き100個は作れるんじゃないかってくらい。
「 急がないと、… 」
早歩きで紫 ~ くん の家へ向かう。
今日は、すとぷり の今後の活動などの会議をするらしい。
自分で言うのもなんだか、結構最近では子供の影響で親もファンになる、
というケースも少なくなく、幅広い世代の方から応援して貰っている。
ライブなどのイベントも増えてきて…ものすごく誇らしいと思えるようになった。
「 つ、 着いた、… 」
そんな事を考えていると、目的地に到着する。
夏だからか、窓は網戸で全開になっており メンバ ~ の声は外まで丸聞こえ。
伝えてやらないと…。
ガチャ…
「 おっは ~ 」
「 …おっは ~ 、じゃねぇよ。おい。 」
「 あっ、はは…ごめんごめん、 w 」
ふざけて登場すると、 桃 くんが すかさずツッコミを入れてくる。
そんな姿に ナイスツッコミ 、と心の中で呟きながら、
桃 くん の横に腰掛けた。
「 で、赤 くん ? 今日遅れた理由は ? 」
「 な 、 紫 ~ くん っ、 …それ、聞いちゃう? 」
すとぷりのリーダー、─────紫 ~ くんは、優しい瞳で問いかけてくる。
「 紫 ~ くん 、聞いても無駄だろ。 どうせ 寝坊だって w 」
「 桃 おまえっ、…!! 」
挑発的な態度を取る 桃 に今にも掴みかかりそうな体制になる。
「 まぁまぁ、 赤 くん、俺は信じてるから。
赤 くんが寝坊なんてするはず…ないよね? 」
ぎくっ、
「 …… 。 」
「 ……赤 くん ? 」
「 ……赤 くん、 ちょっとあっちで話そうか。 」
あぁ、終わった… と思いながら大人しく 紫 ~ くんの元へ大人しくついて行く。
後ろからは どんまい、 自業自得ですね 、 おつぷりぃ ~ 、
などの数々の言葉が飛んでくる。
「 お前らっっ、!! 」
ガチャ..
怒鳴ろうとしたその時、
「 遅れてすいませんしたぁっっ!! 」
そう言って俺の言葉は遮られた。
続く…?
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