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母 「〇〇、私再婚しようと思うの。」
〇〇 「お母さんが決めたことだったら私は全然いいよ」
母 「相手にはね、息子さんがいるの」
〇〇 「何歳くらい?」
母 「2001年生まれだから〇〇と6歳差ね。」
母 「今、23歳よ」
〇〇 「お兄ちゃんかー、楽しみ!」
翌日。
母 「朝光くん、これからよろしくね^^」
朝光 「あ…よろしくです」
父 「まさか、お前たち2人とも同じ事務所になるとはなㅎなんだか運命みたいだなㅎ」
──“兄ちゃん”?
その言葉に一瞬だけ戸惑ったけど、
目の前の男の子を見た瞬間、ピンときた。
〇〇 (この人、やっぱ…)
当時まだ日本にいたけど、
〇〇はすでにYGの日本支部の
ダンサーとして活動していた。
何度か韓国に行ったときに、 見たことがある。
無口だけど、どこか雰囲気のある人。
朝光 「…え、同じ?」
〇〇 「あっ…」
〇〇 「私、YGでダンサーやってて…」
朝光 「やっぱり?見た事ある顔だと思ったㅎ」
その夜、家で2人きりになると、
会話はさらにぎこちなくなった
朝光 「そんな緊張せんでええよ。」
〇〇 「ありがとう…」
食後、2人で近くの公園を散歩した。
春の風が、まだ少し冷たい。
朝光 「ダンス、やってるん?」
ふいに朝光が口を開いた。
〇〇 「…うん。小さいときから」
〇〇 「BIGBANGのライブ見てYG入りたいって思って、オーディション受けて…今、ダンサーやってるの」
朝光 「すごいやん。俺より早くスタートしとるな」
〇〇 「でも…アイドルと違って、ダンサーって名前出ないから…たまに、苦しい」
朝光 「そっか。でも、誰かのために踊れるって、すごいことやと思う」
その一言が、胸の奥に残った。
この人となら、家族になっても、
きっと大丈夫。
〇〇は、そう思えた。
翌日。
2人は韓国に戻ることになった。
〇〇 (隣の席には朝光さん…)
朝光 「…緊張してる?」
〇〇 「えっ!?あっ、いえ、大丈夫です」
朝光 「また敬語やん」
〇〇 「クセで…」
朝光 「ふふ、まあええけど。寝ていいよ。疲れてるやろ?」
〇〇 「でもさすがに、朝光さんの前では…」
朝光 「別にええやろㅎ」
朝光 「お前、昨日もずっと荷造りしてたやろ?」
〇〇 「…見てたんですか?」
朝光 「お母さんが言うてた。」
(少しの沈黙。窓の外には雲の海が広がる)
朝光 「…なぁ」
〇〇 「はい?」
朝光 「映画、観る?」
〇〇 「…え?」
朝光 「寝れへんのやったら、観よ。俺のイヤホン、分けたる。」
〇〇 「…いいんですか?」
朝光 「うん。笑えるやつ選んだろか?泣けるやつがええ?」
〇〇 「じゃあ…笑えるやつがいいです。」
朝光 「オッケー 。じゃあコレやな。」
(2人でイヤホンを半分こして映画を観始める。けど、〇〇はいつの間にか…)
朝光 「…寝とるやん」
(〇〇は、朝光の肩に軽くもたれながら静かに寝息を立てていた)
朝光 「これは、だいぶ疲れたまっとんな」
(そのまま、朝光は〇〇を起こさずに映画を最後まで観続けた)
〇〇 「…えっ、うそ、寝てた!?ごめんなさい!」
朝光 「いいよ、肩貸しただけ」
〇〇 「いや、でも…」
朝光 「俺らもう兄妹やん。遠慮すんなって」
〇〇 「兄妹…いいですねㅎ」
朝光 「なんやそれㅎ」