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〜第三章〜だいきり
「なんでこんなことするのッ、!」
たちばな、ごめん。
「だいきりなんか,最低ッ。」
「もう、にっしーを傷つけないでよッ、」
幾ら好きだからって。愛しているからって。
抱きたいなんか、駄目だよな。
それも、人の恋人に。
「だいちゃんは、にっしーのことなんもわかってないッ」
「らおちゃんが居なくなってッ、どれだけ心に深い傷を負ったと思ってるのッ!」
「わかってるッ、わかってッ」
「なんもわかってないッ!!!分かった気でいるのも大概にしろッ!!」
「にっしーは、らおちゃんしか愛してなかったんだよッ、!」
「ッ!!」
「最低ッ、もう僕に関わらないでッ。」
「あッ、おい、たちばなッ!」
「やめて…もう、」
行ってしまった。
俺はにしきを抱いてしまった。
いいよ。その一言で簡単に。
俺は、俺は一体どうすれば良かった。
幼馴染に、酷いことを行ってしまった。
謝らないと。
俺の感情がどうしようも無くなる前に。
最低だな、本当に俺って。
もう何もわからないよ。
にしきがどうして俺に抱いて良いと言ったのか。
たちばなはにしきの何が分かっていたのか。
俺はにしきの事を分かった気でいたのか。
らおは愛してるにしきをどうして置いて逝ったのか。
たちばなが考えてることがわからない。
もしかして俺がにしきを抱いたのは、側から見れば無理矢理抱いたとしか思わないのか。
俺の説明が下手だから。にしきが了承した事をたちばなは知らないんだ。
そしてにしきはわかりやすいほどらおを愛していた。
それが原因でいじめが起こった。
男が好き。それだけで。
にしきは、昔から天然で自分へのいじめにすら気づいていなかった。
らおは、ストレスを感じやすいから。
そうか、そういう事か。
とりあえず、たちばなの後を追おう。
「なんでついてくるの。」
「その、あの、」
「もうほっといて」
「あ、」
俺は走って行くたちばなの背中を見ることしかできない。
弱い奴だ。
まて、信号は赤。
行くな。行くな!
「たちばなぁッッ!!!」
叫んで、走って、
トラックが、まずい。
ドンッ
「はッ、、?」