薫子
「…時雨っち、このシャーペン可愛いからさ…オソロで買お?」
時雨
「あ、ほんとだーっ!」
「るーこ、どっちがいい?」
薫子
「るーこどっちも好きだし…時雨っちが決めてよ。」
時雨
「ん〜…迷うな…じゃあ私ムラサキ!」
薫子
「ん…じゃあ青か…」
時雨
「あれー?今日も給食、食べなかったんだー?」
ダンッ
時雨が芽衣の机に手を勢いよく着くと同時にスープやスプーンが少し跳ねた
芽衣
「ッ………」
時雨
「まーそれもそっかー…」
「給食費未納なのに食べるとか出来ないよねー」
「どんなに図々しくてもそれは無理かー
あはははっ」
「でも作ってくれた人の気持ちとか考えないワケ?ヤバw道徳習ってない?ww」
時雨が小馬鹿にした様に笑うと周りのクラスメイトもクスクスと笑い出した
時雨
「それとさ…話あるから放課後…ね?」
モブ
「しぐれーん!まだ〜?」
時雨
「あーごめん、今行く〜」
そっと耳元で囁いて他の子と廊下に出ていった
???
「ねぇ、大丈夫?やっぱり僕、先生に…」
芽衣
「……加藤さん…」
加藤
「ほら、僕学級委員だし、何か力になれるかなって…」
「やっぱり、いじめとかよくないと思うんだ」
学級委員、加藤 風戸が少しばかり慌てた様子で喋る
とにかく話しかけたものの、上手く頭の中で喋る文章が構築できない様子だ。
芽衣
「ううん、大丈夫。気遣ってくれてありがとう。私は大丈夫だよ。」
加藤
「……そっ…か」
「また、なんかあったら言ってね!それじゃ…」
「あ、5時間目は理科室だよ!」
そう言って教室を出ていった
助けになれなかったのが悔しかったのか、唇を軽く噛んでいた気がする
芽衣
「…ただいま、マオ」
暗い家に呼びかけると、奥からバタバタと音がして大きな犬が駆け寄ってきた
大きな犬ことマオが芽衣に飛びかかる
「っふ、ふふ…マオ、くすぐったい」
頬を舐めるマオの頭を撫でながら続けて喋る
「…今日は暑いから涼しい夜に散歩に行こう」
ワシャワシャ、沢山撫でる
「……あ、飲み水を変えなきゃ…」
「まずドアを閉めないと…」
くるっと後ろを振り向くと…
加藤
「…ご、ごめん洞木さん、着いてきちゃった…」
「あ、そ、それって飼ってる犬?すごく大きいね……」
芽衣
「…うん、マオって言うの」
「それと、用がないなら帰ってくれる?」
「マオの散歩に行きたいから」
コメント
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加藤ストーカーやんけぇ…
なんか最後冷酷だったな……