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「…マ」
「祖国様!!」
一人の女性の声で、彼は目覚めた
そこは傷だらけの被爆者が集まる避難場所だった
「っ!!」
「お目覚めになられましたか…貴方は燃える炎の中で倒れていて、すぐにこの場所へと運ばれたんです、助かってよかったです…!」
女性は本気で安心したような笑みを浮かべて話す
「なるほど…そういうことか…感謝する」
「それで、今は何日だ?」
「ええと…確か…8月8日であると思われます…」
「8日!?」
「(2日も気絶していたのか、俺は…国の化身だというのに情けないな…)」
どうやら彼は6日のあの日から2日後の8日まで気絶した状態だったらしい
やはり、いくら国の化身だとはいえ、この状況でダメージを喰わらないわけがないであろうことだ
だが、日帝にとってはそれが屈辱的だった
アメリカside
「完成したこのファットマンの威力を確かめるいい都市は〜…このフクオカの都市であるオグラが良さそうだな…」
一方、アメリカ側はプルトニウム爆発「ファットマン」の威力を確かめるための都市を探していたのだ
しかし、第一候補地であった小倉の上空は天候が悪かったため、第二候補である長崎が投下場所に選ばれた
なぜ長崎が選ばれたのかというと、兵器工場が集まっており、これらを破壊するため、空襲をほとんど受けておらず、原爆の威力や効果を確かめるために都合が良かったためである
「こいつは金を使ってリトルボーイより威力をあげたからなぁ…どうなるんだろうなぁ〜」
日帝side
「…ッ!!」
「どうされましたか!?」
「いや、少し悪寒がしただけだ…」
突然やってくる悪寒と共に嫌な予感が頭をよぎる
だが、その正体はまだ知らなかった彼である
そんな苦しい生活をしているうちに、日にちは過ぎていった