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side.Ak



約1ヶ月後、撃破会議で新たな任務が降りた。近くのスラムで女の人を漁っては娼婦として売り飛ばす人売りの一味の殲滅だ。噂によれば逆らったり抵抗したりしたのなら殺されて臓器売買の商品にされるとかなんとか…。


「怖すぎん?それ」

「てかどうやって撃破目標に近づくん?俺ら全員男やで?」


まあ確かに。ちぐちゃんは身長低いけど声の低さで男だとすぐにバレるだろうし、けちちも俺らに比べれば華奢だが女の人には見えない。まぜちまで行くと完全に男のガタイと声帯になるから誤魔化しが効かない。


「けちゃに女装してもらう」

「え”?!なんで僕?!」

「そりゃけちゃが1番適任だからに決まってるじゃん!!俺は戦闘は全くの無知だしまぜたんとかになってくると女装にも無理があるしそもそも声帯がアウト。戦えて背丈もちょうどよく、なおかつ声帯もいい感じに誤魔化せるのはけちゃしかいないの!!お願い!!このとおり!!」


両手を合わせて見たことないくらい懇願してるちぐちゃん。ちぐちゃんの言い分は十分に分かる。ただ、俺の疑問は別のところにあった。


「でもさ…スラムにけちち1人を放り出すのも危険すぎる気がするんだけど…。俺だけかな?」


けちちも一般的に見たら小柄な方だろう。人売りならかなり体格のいい男でなおかつ(割と気持ち悪い)オッサンでしかない気がする。そんな中にけちちを放り出したら確実に抵抗も許されないまま殺されてしまうだろう。そもそもスラムに女1人で出かけることなんてないだろう。


「確かに。誰か1人実戦組が付き添った方がいいかもね」

「じゃあ俺が行くわ。ハンドガンとナイフならそいつらにもバレないだろ」


まぜちが名乗り出る。まぜちがいてくれれば心強いだろう。スラムまでの道は俺が運転することになった。作戦決行は明後日の満月の夜。奴らは満月の日に決まって人を探すらしい。最悪の事態に備えて俺も一応スナイパーライフルを持っていくことにした。

大丈夫、2人は俺が守るからね。




2日後



作戦決行日の昼下がり、俺らは殲滅のための準備をしていた。俺らというよりかはけちちの準備である。


「おかしいって〜!!なんでへそ出しのチャイナなの〜!!しかも僕最近お腹まわり気にしてるんだから余計に嫌だ〜!!」

「もーわがまま言わないの!!ほら、髪の毛やるからこっち来て!!」

「なんで俺まで着替えさせられてるんだ……」

「けちゃをチャイナに仕上げたならまぜも似たような感じにしないと違和感がすごいから。上着の内ポケットにナイフは仕込めるようになってるからそこに入れときな」


あっととちぐちゃんにめちゃくちゃ手の込んだ変装をさせられてるせいか2人とも遠目で見れば完全にチャイナ兄弟(けちちが女装してるから兄妹?)である。急に変装する羽目になったまぜちは相当嫌そうな顔をしていて、けちちに関しては泣きそうになっている。可哀想に、後でケーキ買ってあげよう。


「これ羽織って出来上がり!!2人ともめっちゃ似合ってるよ〜!!」

「最悪だ……」

「もう吹っ切れなよ。あとついでにこれも。ちぐが作ったマイクとGPS内蔵のペンダント」

「スラムにヘッドセットマイクなんて持ってけないでしょ?だからこれならバレずに済むと思う。基本操作はヘッドセットマイクと同じだよ」

「ん、さんきゅ」

「ありがと……」

「任務中はこっちが完全に干渉できないからあっきぃを通してちぐに連絡した方がいいか?」

「そうだね…。あっきぃはそのままヘッドセットマイクで任務報告をお願い。その時になったら俺は遮断室にこもるね。一応ぷりちゃんとあっとくんもいた方がいいと思う」

「「了解」」


変装したまぜけちゃを連れて車に乗せる。ぷーのすけとちぐちゃんが突き止めたスラムは基地の近くにあり、あまりの近さに驚いた。この距離なら歩きでも問題なさそうだが2人をそのまま放り出す訳にもいかないので俺が護衛も兼ねて運転している。


「着いたよ。2人とも気をつけてね、何かあったらすぐに俺に連絡して」

「ありがとね、フラヴス。…オルフェン、行くよ」

「OKアモル」


2人は夜のスラムへと消えていった。それを確認してからケルレウスに報告する。


「こちらフラヴス。オルフェン、アモル共に無事に目的地まで送り届けた。応答願う」

『こちらケルレウス。それじゃあ共有した人売りが屯ってる場所近くの廃ビルに移って欲しい。殲滅次第また連絡をくれ』

「了解」


さてと、俺も仕事しますか。最強のスナイパーとしての腕の見せ所。人売り共に真の支配者がどちらなのか身をもって刻んでやらないとね。





このシリーズに他のSTPRグルを出すか悩んでます。出したとてAMPTAKとは敵になりそうなので余計に困ってます、殺しはしませんけど。

特殊殲滅部隊AMPTAK

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