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約10年前
世一母:世っちゃん、今日から一緒に暮らす新しいパパと兄弟よ、挨拶しなさい
子供世一:…、
子供の頃の俺は、少し人見知りて警戒心強めの性格だった。
新しい兄弟、お父さん。
言ってしまえば赤の他人だ。
何をされるのかわからない。
どうせ、またお母さんを捨てる。
父:世一君、だね、今日からここで一緒に暮らさせてもらうよ、この子達と仲良くしてやってくれ。
世一:…
新しいお父さんが振り向いた先には俺より年上らしき男の子が2人居た。
1人の名前は烏 旅人、もう1人の名前は乙夜 影汰、2人共孤児院で新しいお父さんに引き取られた子達らしい。
ある時一人でサッカーの試合を見ていると。
世一:…(✨)
子供影汰:ねぇねぇ、いっしょにみてもいい?
世一:…!(ビクッ)
子供旅人:おれも!
世一:あ…えっと…
2人はそう言うな否や俺を挟むように両隣に座った。
影汰:サッカー、すきなの?
世一:…!う、うん!
旅人:どのせんしゅがすき?
世一:ノエル・ノア!
旅人:のえる、のあ?
世一:たった1人で何人かDF抜いてゴールを獲る凄い人なんだよ!(✨)
旅人:そうなんだ…
俺らはサッカーで仲良くなった。
でも、中学に上がった瞬間、アイツらの態度が急に変わった。
旅人:なぁ、世一、今日何時に帰ってくる?
世一:ん?20時時前には帰ってくるよ?
影汰:遅過ぎない?
世一:え?
旅人:そやな、最悪19時には帰ってきぃや
世一:な、何で…?
旅人:変な人に絡まれないためや、わかったな?
世一:…う、うん…
何か変だ。
それから19時以内には帰ってくる様にした。
でも、ある日門限を過ぎた。
世一:ッ_。
ガチャッ_
世一:ただい_
旅人:世一おかえり…(ニコッ)言い訳あるなら聞くで?
そう言う旅人の笑顔が、俺には怖い程恐ろしく見えた
世一:あ、の…、友達と遊んでて…、時間見てなくて…
旅人:…、そうか
俺は腕を掴まれ、そのままベッドに押し倒された。
世一:た、旅人…?
旅人:俺がどれだけ心配したかわかっとんのか?
世一:…ッ、ごめんなさ…
旅人:なぁ世一、友達と俺、どっちが大切なんや?
そんな事聞かれても、わからない。
俺にとって、友達も、旅人も、同じぐらい大切な、人…
世一:どっちも…大切、だよ…、?
旅人:そうか…、俺は、お前の友達ぐらいの価値なんやな…?
世一:旅人何言って_、
一瞬視界が歪んだ、と思ったら、すごい痛みが俺を襲った。初めて旅人に殴られた。
世一:い"ッッッ"ぁ"…ッ(泣)
旅人:お前が悪いんやで?世一_
世一:や"ッごめんなさッ”、ごめんなさい…ッ!
_____。
その後の記憶は殆ど憶えてない。
気がつくと裸で、噛み跡、アザだらけで腰が痛かった。
一つ憶えてるとしたら、途中の痛みだけだった。
あの時から俺は、アイツらと俺から関わらなくなった。
どうせ、影汰も旅人と同じだ。
そして、自立できる頃、俺は親だけに許可を得てあの家から逃げ出した。