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コメント
1件
うわ、このエピソード……すごく重くて、でもすごく丁寧に描かれてますね。ぷりっつの「もっと切らなきゃ」っていう衝動と、それに抗ってあっきぃの手の上にカッターを置くまでの葛藤、その心理の動きが生々しくて読んでて苦しかったです。特に「包帯は巻かない」っていう約束を守り通すあっきぃの距離感、すごく信頼関係を感じました。まぜ太の「怒ってるけど手は優しい」ギャップも効いてて、二人の温度に包まれてぷりっつが目を閉じるラスト、ほっとしました。このテーマをここまで繊細に描けるのは、作者さんの観察眼と優しさだと思います。
あっきぃの手が重なったまま、刃が静かに腕を滑る。
スーッ、スーッ……。
血がじわりと滲み出し、痛みが走るたびに、胸の重苦しい恐怖が少しだけ麻痺していく感覚。
(もっと……もっと切らなきゃ……悪夢から逃げられない……)
ぷりっつは刃を握る手に力を込め、どんどん自分の世界へ没入していく。
あっきぃ 「……ぷりちゃん、やめ」
あっきぃの制止の声が聞こえない。耳の奥で激しい雑音が吹き荒れ、ぷりっつは機械的に何度も刃を滑らせ続けた。
あっきぃ 「っ……ぷりちゃん!!」
あっきぃが少し強いトーンで名前を呼ぶと同時に、肩をぐっと抱きしめた。
ぷりっつ 「……っ!?」
ハッと正気に戻るぷりっつ。
まだ頭の中はぐちゃぐちゃで、痛みも、安心感も全然足りない。
あっきぃをじーっと見つめる瞳には、「まだ足りない」「もっと切らないとダメなんだ」という悲痛な訴えが浮かんでいた。
けれど――あっきぃの切なそうな顔を見た瞬間、さっき交わした
『終わりって言ったらやめる』
という約束が脳裏をよぎる。
あっきぃが黙って、優しくてのひらを差し出した。
ぷりっつは溢れ出る涙をポロポロとこぼしながら、まだ切り足りない衝動を必死に抑え込み、そっとあっきぃの手の上にカッターナイフを置いた。
あっきぃ 「……ありがと。えらいよ、ぷりちゃん。ちゃんと約束守れたね」
あっきぃはすぐにカッターを片付けると、ぷりっつの頭をぎゅっと胸に引き寄せてしっかりと抱きしめた。
トントンと背中を叩きながら、何度も「頑張ったね」「もう大丈夫だよ」と声をかけ、崩れそうなぷりっつの心を優しく優しく受け止める。
あっきぃ 「……包帯は巻かないから、消毒だけしようね?」
約束通り包帯は巻かず、あっきぃは手早く丁寧に消毒だけを済ませてくれた。
二人がそっとリビングの布団に戻ると、ガサゴソという音に気づいたまぜ太が、目をこすりながら体を起こした。
まぜ太 「……ん……あっきぃ……ぷりちゃん……? どうしたんだ……?」
あっきぃ 「あ、まぜち起こしちゃった? ごめん……ぷりちゃん、怖い夢見たんだって」
まぜ太 「……は!? 夢……っ!?」
「夢」という言葉を聞いた瞬間、まぜ太の目がパッと冴えた。
まぜ太 「おいぷりちゃん! 起こしていいって言っただろ! なんで我慢すんだよー!!」
そう言いながら、まぜ太は急いでぷりっつの横に滑り込み、すっぽりと毛布をかけ直してくれた。
怒っているような口調だけど、その手は驚くほど優しく、ぷりっつの胸元をトン、トン、とあやし始める。
まぜ太 「……怖かったな。でももう大丈夫だから。俺もあっきぃも、みんなここに居るからな……」
右からはあっきぃの温かい抱擁、左からはまぜ太の力強く優しいトントン。
言葉も出ず、まだ少し震えるぷりっつだったが、二人の体温に挟まれながら、ぎゅっとぬいぐるみを抱きしめてそっと目を閉じるのだった。