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4 - 恋感情

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2023年12月09日

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藤「二人を見てるとね…小さい頃の僕に似てるなって思うんだ……」




中学生時代─────夏の終わり─────

夕方なのに、辺りはまだ明るくて、日差しが強くて、心地よかった。

初恋はとある同級生の女の子。その子とはよく一緒にいた。遊ぶ時も、帰る時も……。

その頃の僕はまだ幼くてもどかしかった。

“好き”

その一言が難しかった。



そんなある日、女の子が病気にかかっちゃって……。


ガラガラ!!

藤「大丈夫!?病気って……!!」

女「アハハ…大丈夫だよ、」

彼女の笑顔に安心した。

藤「あ、もうこんな時間だ…また明日ね…!」

女「う、うん……また明日……」



でも、次の日、彼女は亡くなった。

癌だったらしい。

僕は彼女と叶いもしない明日を夢見てた……。


後日、お葬式でその子のお母さんにあった。

母「もしかして、涼架くん?」

藤「は、はい…」

母「あの子が教えてくれなかったんだけど、あなたたちって付き合ってたの?」

藤「え?いや…僕は彼女が好きでした。でも、伝えることが出来ないまま、先にいっちゃって…」

母「あの子ね、あなたの事が大好きだった…あなたがあの子の唯一の、生き甲斐で……」

藤「彼女を産んでくださり、ありがとうございました……ッ」

母「こちらこそ、あの子を見つけてくれてありがとう……」




藤「若井…好きならちゃんと伝えないと……いつか、きっと後悔するから……」

若「俺…元貴のこと…ッ、好きぃ……ッ」

藤「よしよし……ッ」




大(はぁ……勢いで逃げてしまったな……こんな感情…初めて…気分悪いな……ッ)

これが苦しい感情なのなら、みんなキツイんだなぁ……ッ。

生きてるだけですごいって、こういうことなんだ……。



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