夜が明けたベランダから浴びる日光が気持ちいい
昨日大雨が降ったことを感じさせないほどに
だが下を見ると家々は水に浸かっている
🇺🇸「Japan〜?聞いたよ〜フランスくんとキスしそうになったんだって?」
聞いた?まぁフランスさんは元々そういうマウント取りたがる人だから想像はつく
圧のある声が日本を慄かせる
🇺🇸「…まぁいいさ!今日は俺とJapanが風呂入るからあんなことやこんなことしてやるぜ!」
🇯🇵「あんなことやこんなこと…?」
🇬🇧「バカ息子、ここ共同施設」
🇺🇸「ブリカスは黙ってろ!」
朝から騒がしい人たちだなぁと思いつつ、
起こされてしまった隣室のフィンランド
このマンションは壁が薄いため、声が丸聞こえだ
🇯🇵「あのー…一つ言いたいのですが…なんで皆さん私のことばかり気にかけるのですか?」
日本…鈍感するにも程があるだろ?
「君を愛しているから」
と言いたいところではあるが、今この場でいったら他の奴らに殺される可能性がある
そう思う一同
🇮🇹「そうだ!誰が日本をキュンとさせる事ができるか勝負しようなんね!」
🇫🇷「おっいいねー」
🇨🇳「乗ったアル!」
🇯🇵「…???私男なのにきゅんさせるって…」
🇺🇸「何言ってんだよ!今は多様性、diversityの時代だから!」
🇯🇵「そうですよね…今そういう時代ですから…」
半ば強制的に理解させられた日本。当の本人はそれで納得してしまったが
🇯🇵「ん?これをやるってもしかして私のことが…」
🇺🇸「早く始めよーぜ!」
勘づかれたかもしれないが強行する
むしろ日本は誰を選ぶのかが気になりどころだ
🇫🇷「これって何してもいいの?」
🇯🇵「キスと…いやらしい事されないなら///」
我こそが1番になると燃える各国達
ゲームの順番はじゃんけんで決まった
🇨🇳「最初は我アルね」
中国は日本に近づき
🇨🇳「もっと昔みたいに積極的にきてほしいアル…でも消極的な🇯🇵も好きアルよ?(満面の笑み)」
🇯🇵「うっ!昔の事を引きずるのは反則ですよ!でもなんかベタというか…」
そこまできゅんとしないみたいだった
🇺🇸「コミーざまぁww」
🇮🇹「次はioなんね!」
🇮🇹「ジャポーネ(手を握る)、ti amo(イケボ)」
🇯🇵「え…?イタリアさんこんなカッコいい声出せるなんて…ずっとその声でいてください!」
きゅんよりもイケボに興味が行ってしまう日本であった
🇰🇷「次は俺だな」
🇰🇷「お、俺は…あ、愛してる(小声)」
🇯🇵「フフッ、韓国さん初々しくて可愛いです」
🇬🇧「次は私ですね」
🇬🇧「日本さん、私は貴方を世界で1番愛しています。この先も、ずっと(手を握る)」
日本は黙ってしてしまうそして
「す、すごい紳士的です…」
少し照れてしまう
🇺🇸「まじかよ…紳士(笑)なのに」
🇫🇷「次は僕だね」
フランスはぐいぐいと日本に近づき
クイッ
日本に顎クイをする
🇫🇷「日本、愛してる」
🇯🇵「っ…フランスさん顔が良すぎですぅ…」
またもや日本を赤面させた
昨日のこともあるだろう
フランスの凛々しい顔が至近距離にあるのと
顎クイ、優しい声
イケメンの三段盛りだ
🇫🇷「フッ、やっぱり欧州一のイケメンは僕だね!」
🇬🇧「貴方には先日のお風呂補正があるでしょう?(マジレス)」
🇨🇳・🇰🇷・🇺🇸「あと欧州だけだと俺たち入ってないぞww」
🇺🇸「おおとりを飾るのはこの俺だ!Japan、
後ろを向いてくれないか?」
🇯🇵「ほうほう、場面作りですね」
壁の方に向かって後ろを向く
アメリカは力強くバックハグする
「俺じゃなきゃ…ダメか?」
🇯🇵「!?!??///」
今まで聞いたことのないアメリカの真剣な声
そしてどことなく感じる
「本音」
日本は確信する
彼は本気だ。彼は本気で私のことを…
「ちょっと…1人にさせてもらっていいですか?」
顔を両手で隠し、どこかへ走っていってしまった
🇺🇸「あ、え?Japan?」
もしかして…やりすぎた?
周りの視線が冷たい
🇯🇵「なんなんですか…普段のおちゃらけなアメリカさんじゃないような…」
🇨🇦「やぁ、兄さんのことで何か悩みでも?」
🇯🇵「カナダさん!」
🇨🇦「もしかして兄さんの事好きになっちゃっt」
🇯🇵「べ、別にそういうわけじゃありませんから!///」
とは言いつつも赤くなっちゃっては日本
つくづくは彼は図星である
ひとまず日本はさっきのことをカナダに話した
🇨🇦「なるほどねー…要は兄さんにギャップ萌えしたってこと?」
🇯🇵「はいそうです…」
🇨🇦「兄さんってああ見えて自分の芯がきっかりしてるんだよね」
「己の心のままに生きる」
いつだって彼の道標であった
親から独立する時も、共に戦う時も、
世界のリーダーに立つ時も…
🇨🇦「少々自己中なところもあるけど、僕は羨ましいな。兄さんが」
🇯🇵「心のままに生きる…」
私の今までの人生で心のままに生きたことなんてあっただろうか…
毎日毎日残業ばかりの日々
追い打ちをかけるように上司から仕事を押し付けられる
そして与えられた仕事は内容はどうであれ
いつも完璧にこなしていた
完璧にこなさないと周りからの評価が怖い
いつしか与えられたものを淡々と完璧にこなすAIなんて言われるようになった
でも「心のままに生きる」なんてことは考えたことはなかった
自分はお金さえ稼げれば十分だし、大切な同僚と一緒にいれるだけで…
あれ、なんで涙が出てくるんだろう?
🇨🇦「ごめん日本くん!変なこと言っちゃった?」
私は本当にこの生活を望んでいたのか?
いいや望んでない。望んでたとしたらこんな苦しい生活になるはずがない
🇯🇵「心のままに生きるって…なんなんですかね…」
🇨🇦「うーん難しいね…僕は、我儘に従うことだと思うな」
🇯🇵「我儘…?」
🇨🇦「僕は我儘の意味を”我がこころのまま”だと思ってるんだよね。兄さんはまさにその通りの生き方をしてる。日本くんも少しずつやっていけばいつかそうなるよ」
🇯🇵「ありがとうございます…」
マンションの屋上に上り、立つ日本
青空を見て大きく息を吸う
🇯🇵「そうですね…私もこれからは生まれ変わったつもりでやっていかなくては!」
そしてさっきのアメリカの人生観と抱きしめられて言われた言葉を思い出す
🇯🇵「(返事…しないとですかね…)」
バサバサバサッ!
突然カラスの大群が日本の真上を飛び去っていく
🇯🇵「なんですかもううるさいですね…」
だが普段単独行動なカラスが群れをなしていること
いつもより多く鳴き騒いでいること
日本の中には少し違和感が残った
To be continue
コメント
1件
続き来たぁぁぁッッツ この作品めっちゃ好きです!! 応援してます!!