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私の名前は金田このは。
どこにでもいるただの小学六年生。
まあモブと言うべきか。
「 勉強なんてわかんないし⋯ 」
今日も私は宿題とにらめっこ。
愚痴ったって消えるわけでは無い宿題。
今日も私はしょうもない日になるんだろうな。
⋯はぁ。刺激がほしい。
こんなモブ生活嫌だよ。
学校には友達もいない⋯いわゆるぼっちだし⋯。
もうネガティブ会が始まっちゃったよ⋯。
「なにか刺激がほしいな〜」
思わず口に出した。
その時 私の髪がなびいた。
「 うわっ、窓閉めるの忘れてた⋯ 」
夏だから涼しいけど邪魔だから閉めるか⋯
そのとき―――。
「ちょいちょいちょちょちょ〜い!」
「きゃあ〜!!!」
空から落ちてきたなぞの喋るになにかにぶつかった。
「だ、大丈夫ですか⋯?」
最初は不法侵入だー!って叫ぼうと思ったけれどもまずは落ち着いて心配を⋯
「あ⋯ごめんね」
「⋯!?」
彼女が顔を上げると私は驚いた。
二足歩行のうさぎ⋯耳には真珠のような飾りをつけている。
そして―――喋る。
「は、はぁ!?」
私はあまりの驚きに声をあげた。
「びっくりするよね〜うさぎが喋って⋯しかも二足歩行なんて!」
彼女は当たり前のような笑顔でいった。
「な、な、なに?着ぐるみ?もう誰でもいいから帰ってよ!」
「着ぐるみじゃないよ〜」
「じゃあ何!?」
「それは⋯」
彼女は俯き⋯何かを言おうとする
「私、地球人じゃなくてどこかの星に住むパールっていうの。」
「つまり⋯宇宙人ってこと?」
「まあ、簡単に⋯いえば」
私はどうすればいいか分からなかった。
「それなら帰れないじゃん⋯」
「いや、行けたなら帰れないことは無い」
「じゃあ帰れよ!?」
そういうしか無かった。私の家にいても困るし⋯怖いし早く帰ってほしい。
「帰れないよ、だって君に用があるんだもん」
「私に用⋯?」
私は目を丸くした。
「だとしても、用については近くの公園?とかで話したいの。」
「常識はあるのね⋯」
「公園までつれてってよ!」
「仕方ないな、用が済んだら帰ってよね」
「ラジャー! 」
「、ここが公園」
「おー、地球の公園は空気が美味しいね」
「⋯そうかな?」
私たちはベンチに腰を掛けた。
「一応言うね、私の名前はこのは。君は⋯パールだっけ?」
「ぴんぽん」
「分かった。ところで⋯用っていうのはなに?」
パールは一息ついてから答えた。
「私が住む星 かいやまり を救って! 」
突然の言葉に私は黙ってしまった。
「わ、わたしが⋯救う?何言ってんのよ!寝言はねていうんだよ!」
覚えたてのことわざを自信満々に使う。
「なんで⋯私変なこと言ってないよ?」
「言ったよ!!」
私は怒鳴った。
「私なんかに、なんでこんな役目を任されなきゃいけないの!!」
パールは驚いていた。
「私はね、勉強も出来なけりゃ運動も音痴。友達も誰一人いないの!無計画で、ドジで⋯おっちょこちょいの馬鹿で⋯。こんな私に無理なんだって⋯。何もかもが未経験な私に⋯!」
私はその場を立ち去ろうとした。
「パールは能天気な元気うさぎでいいですね!私に構わないでよ!ふんっ」
遠ざかっていくパールとの距離。
パールは私の手を引いた。
「なに、無理にでも救ってほしいの?他の優等生に頼ったらどうなの!」
「違うのっ! 」
パールの泣きそうで震える声にびくっとしてゆく足を止めた。
「そんなの調査済みなの!私がそんな能天気だと思った⋯?訳があってこのはに頼んだんだよ!私がこのはの家に飛び込むのもたまたまじゃないの⋯」
「何言ってんの⋯私にメリットなんかない。こういうのって適当に貴方には才能が〜とか何かを感じた〜とかお得意の直感を出してくるのでしょ!?分かるんだから!!そうすれば入ってくれるなんて!地球はそんなに甘くないの!」
わたしは久しぶりに叫んだせいで荒い息が続いた。
「あのね、私はそんなこと言うつもりは無い。だからってこのはのメリットを教える訳でもない。このはが短所だと思ってるドジでおっちょこちょいのところをみて一緒にやりたいって思ったの。」
少しの間沈黙が続いた。
「星を救うのなんかに勉強だの運動神経などいると思う?確かに頭が良ければ効率がいいかもしれない。でも違うの!じゃあ性格も気配りのできて誠実なひとなほどいいとでも思ってる?そんなの違うよ!」
「⋯でも」
「うんっ、誠実な人のほうがすぐに救えるかもしれない。そっちの方が気が楽かもしれない。私は違う。このはとの友情も深めながら救いたいの。救うっていうのは二の次。このはとも仲良くなって地球ライフも満喫したい!それをするためには誠実な人よりドジでおっちょごちょいの子の方がきっと楽しい。 」
私の心にある雲がどんどんと日差しが刺してくるような気がした。
「ねぇ、一緒に救いませんか?」
「⋯もうっ、仕方ないんだから!」
涙を堪えわたしはパールの方を見て頷いた。
パールが言った。
「このははドジでおっちょこちょいガール」
私も続けて言った。
「パールは能天気で元気うさぎ!」
私とパールは目を合わせて言った。
「私たちの冒険!」
あまりに気があって笑ってしまいそうだった。
私とパールの冒険が始まるのでした⋯。