この作品はいかがでしたか?
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『……ふああ。』
『シグキン起きろバチ!!!!』
『うっせぇ……』
朝から起こされた。
少しダルい
『わーったよ、起きるから。』
『今日は、テーマパークをメインにした
ショーをするんバチよ!!!!
早くするバチ!!!!』
今日は、テーマパークをメイン……か……
主演は、もちろんジェラルディだ。
流石、有名なだけはあるな。
と思ってたけど、主演なんて
俺には無縁だった。
そんなの、出来るわけない。
何で、雰囲気が暗いだけで、こんな……
『シグマ、おはよう。』
『おはよ〜……』
ジェラルディは、笑顔で有りながら
俺は本当に笑顔が出来ない。
何故なのだろう……
こんなにも差が出てくるのか……
ショーをやるにしても
絶対に、絶対に、笑顔が大事。
出来ない。
『今日は楽しみだな!』
『嗚呼、そうだな。』
楽しみなわけない……
絶対……
悪役に回る、なんで……?
ショーの時間
テーマパークをバックに
ジェラルディが……
輝く。
悔しいよりも、羨ましいになってた
オーナーに頼んでも
(君には無理だ)
アホだ……見た目で判断……
中身、見ろよ……
なんて考えも……
他の奴らも、主演は無理だって とか
尾前は悪役で十分 とか……
クソが……
『一生、無理なのか……』
そんな事を、ポツリ呟いた。
フレンチトーストを作りながら
ジェラルディは何時も
フレンチトーストを美味しいって
食べてくれる。
嬉しい、嬉しいけど、少し嫌だ。
主演だろ……
どーせ毎回殺られる……
知ってた。
オーナーは、俺を嫌ってて
主演は無理だって。
ずっとずっと……
ずるいわ、ジェラルディ……
御前は人柄が良すぎる。
きっと、騙されてるんだ……
ショーの時間の時、ハプニングが起きた
ジェラルディの乗っていた
ジェットコースターが……
コントロールが効かなくなり
止まらない。
『……っ』
『ジェラルディ……!』
咄嗟に飛んだ俺は、ジェラルディの腕を
掴んで、飛び降りた。
まぁ、羽があるから大丈夫。
ドサッと降りた時、歓声が上がった
……アホか……俺。
右足首を負傷した。
『シグマ、大丈夫か……?』
『大丈夫、擦り傷だ。』
嘘を付いてまで、大丈夫に思わせたい。
『……』
我慢してたけど、本当に痛い。
その後、ジェットコースターは
無事に止まり、ショーは
終わった
『シグマ……!』
楽屋にジェラルディが来た
『大丈夫だ、大丈夫。』
『御免……』
『気にすんな、ハプニングは
幾つもあっただろ?』
『……そうだが、御前、足は?』
『大丈夫だ……
そんなに痛くない。』
本当、嘘吐きだ。
コメント
1件
幸せに…なってくれ…