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ジェラルディは、何時も主役。
俺は……やられる役……
どーなってんだ……
ジェラルディは、羨ましい……な……
……主役が無理か。
『一切、主役が来ない……
何でだろう……』
『シグマ……』
『んだよ……』
『私ばかり、主役で、御免……』
『大丈夫……』
なんて、本当は大丈夫じゃない。
主役はやりたい……
でも、ジェラルディが似合ってる……
知ってるよ……そんなこと……!
『……』
『し、シグマ……』
『うるさい!!!!』
『っ……』
『主役ばっかやりやがって!!!!
ずるい!!!!脇役の気持ち……
考えたことあるか?!
大嫌いだ!!!!馬鹿!!!!』
『……シグマ。』
『声も聞きたくない!!!!
死ねばいいのに!!!!』
『……シグマ!!!!』
『……知らない!!!!』
やっちまった……
嫌いって、言った……
馬鹿……馬鹿……!
……雨の中、走って
マリキンの家へ行った
『ど、如何したよ……』
『……マリキン……グスッ』
『……?』
『ジェラルディに……
嫌いって、言っちゃった……』
『何でよ……』
『俺……ずっと、やられる役じゃん……』
『そうだな……』
『嫌なの……』
『……そっか、シグキン。』
思い切って、相談した
主役がやりたい……
『……シグキン、相談ありがとう
そっか、悩んでたんだな……
御免な……。』
『ずっと、悪役はやだよォ……グスッ……』
『……』
撫でてくれた……
ジェラルディはと言うと……
『……シグマ、そうか、ずっと脇役なのか。
うーん、如何したら、主役になれるか。』
『ジェラルディ、如何したバチ?』
『姉さん……シグマが……
主役をやりたいと……』
『……!そっか、ずっと悪役。
可哀想バチね……
でも、オーナーが許さないからなぁ……』
『……グスッ』
『……ん、大丈夫大丈夫』
『……』
あれから、主役にはなれない。
如何した……何が……
脇役すらなれない……
小物……小さいことしか出来ない……
そんな……の……
『……嗚呼、演技、むいてないんだ。』
そう思った。
むいてないんだ、演技って
『……シグマ』
『……何?』
『……御免、主役で』
『……嫌いって言って
御免ね。
主役が羨ましいから、酷いこと……』
『……世間はシグマに厳しいな』
『……嗚呼。』
寝たら忘れるかなと、浅はかな
思い込みが……
そんな軽い思い込みが、さらに俺を
追い詰める。
いっその事、解雇……
そんな事も有り得る……
怖い、大事な仕事を
無くすのが……
主役をやりたいのに、出来ないのが。
『……やりたくない、二度と』
『シグマ……。
追い詰められたのか……』
『……楽しい事も、出来ないや。』
『……シグマ。』
『……ジェラルディ、どうしよう。』
『落ち着け、大丈夫。
私が……ずっと居る……』
『……嗚呼。』
これが