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私はベッドの上で仰向けになりながら、天井に向かって大きなため息をついた。こんな風に一日の大半を寝転びながら過ごしているのは、私にとって珍しい事ではない。というのも、ここ最近ずっと雨が続いていたからだ。おかげで洗濯物が乾かないし、買い物にも行けないし、散歩に行く事も出来ないしで、どうしようもなく退屈だったのだ。しかしそれも今日で終わるはずだ。なぜなら明日になれば晴れると天気予報で言っていたからだ。これでようやく外に出られると思うとワクワクしてくる。早く明日にならねえかなあと思いつつ、目を閉じた時だった。突然家のインターホンが鳴る音が聞こえてきた。こんな時間に一体誰がやってきたんだろうかと思って起き上がると、玄関まで行ってドアを開ける。するとそこに立っていたのは見知らぬ女性だった。年齢は二十代後半くらいだろう。身長は高く百七十センチはあるように見える。細身ではあるがスタイルが良く、整った顔立ちをしていた。ただ一つだけ残念なのは服装がジャージ姿であるという点だ。おそらく仕事を終えて家に帰る途中で立ち寄ったんだろうけど、せめて着替えてから来れば良かったんじゃないだろうかと思った。とりあえず「どちら様ですか?」と尋ねてみると、「私はこういうものです」と言って名刺を差し出してきた。その名刺を受け取ると、そこには『株式会社アヴァロン』という文字が書かれていて、さらにその下には代表取締役として名前が載っていた。その名前を見て思わず驚く。なぜなら目の前にいる女性はどう見ても普通のOLにしか見えないからだ。まさか会社を経営してるとは思わなかった。とはいえ、社長だからといって偉ぶるような態度を取っているわけじゃない。むしろとても丁寧な口調で話してくるし、それに見た目だって若い。私より年下かもしれないと思うくらいだった。
すると彼女が突然こんなことを言い出した。
「あの……もしよろしかったらお話しませんか?」
「えっ!?」
一瞬ドキッとしたけれどすぐに冷静さを取り戻す。きっと世間話がしたいってことだろうと思い、特に断る理由もなかった私は快くOKすることにした。だけど、ここで一つの疑問が生じる。なぜ見知らぬ人間と話をしたがるんだろうか? 私の頭に真っ先に浮かんできたのは自分の外見についてのことだった。
実は最近、私はあることで悩んでいたのだ――それは自分の容姿についてのコンプレックスだ。はっきり言って私はブスだと思う。自分じゃ分からないんだけど、友達からはいつもキツイ顔だとよく言われるし、自分で鏡を見ていても思うのだがどうにも私の目つきって悪いんだよなぁ……。だから睨まれてるとか怖いとか思われがちだし、実際私だって自分が他人から見たら怖そうな人なんだなって思ってるよ。けどね、それでもやっぱり美人になりたいわけですよ! という訳で今日は私がどうやって美を手に入れたかという話をしようと思う。
まず初めに言っておくけれど、私は整形なんてしていない。つまり生まれ持ったままの顔なのだ。これでは話にならないじゃないかと思った方もいるかもしれない。しかし安心して欲しい。話はこれからなのだ
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