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〜 side 小柳 〜
「大丈夫か小柳!」
「大丈夫です。今救急呼びました」
「そうか、じゃあこっちも撤退の準備して」
まったく‥‥
アイツのせいで散々だ
いや、こんな事で集中を切らす俺が悪いか
救急隊に手当てをもらい、自分の車を拾う
ダッシュボードから出した水で薬を飲み込む
「はぁ‥‥‥‥参ったなぁ」
早くミランに伝えないと‥‥
何で俺たちが付き合えると思えるんだ?
俺は警察官でミランは犯罪者だ
どう考えても成立しないだろ
あの時きっぱり拒絶しておくべきだった
いや、今からでも遅くない
ハッキリ伝えないと‥‥
車内に着信音が鳴り響く
画面を見るとミランの名前
「はい」
「ロウ君?仕事終わりそうですか?」
「あぁ、もうすぐ帰るよ」
「それはよかったです。今日この後少し話しませんか?」
「ちょうど良かった。俺も話がある」
「なら私の家に来てくださいよ。番地は‥‥‥‥」
「OK分かっ‥‥た‥‥」
電話を切る
でもその番地って‥‥
ミランの言われた番地まで来た
やっぱりそうだよな
‥‥高級住宅街
「随分と荒稼ぎしたんだな」
本当は足を洗って欲しい
でも警察としては言う権利はあっても、俺自身には止められる力は無い
呼び鈴を押す
「はーい」
中からでっかい犬が出迎える
「‥‥‥‥」
「‥‥?どうぞ」
「でっかい犬‥‥」
「飼ってませんけど‥‥私の事犬って言ってますか?じゃあロウ君の飼い犬になりますよ」
「いや間に合ってます。ウチの物件、動物禁止なんで」
「じゃあウチに住めば良くないです?」
俺は鼻で笑った
中に通されても外から見た通り凄い家だ
一体何億するんだろうか
ふかふかのソファーに座るとミランは缶ジュースを手渡してきた
「‥‥これは何の飲み物だ?」
「私不思議な本とか集めるの趣味で」
「昔からそうだったな」
「覚えててくれました?そう、だから本や雑貨を海外から集めるついでに面白そうな飲み物とか食べ物も買い付けてます」
「なんか‥‥水で良いんだけど?」
「一緒に飲みましょうよ!私は水色でロウ君はピンク」
ピンクでポップなデザインの缶
何て書いてあるかはサッパリ分からん
「これ何味? 」
「ロウ君のはマンゴーピンクペッパー味?」
「疑問系やめてよ」
まぁ、口も開いてないし飲んでみるか
プシュっと良い音をさせる
炭酸なら言ってくれ?
味は‥‥
マンゴーで甘く‥‥ペッパーだ
2度目は飲まないと思う
「なんか変わった味だね」
「お前の趣味だろ?」
「うーん、慣れれば美味しいかも」
「いや俺はこれで充分」
「まだ他にも色々あるけど」
「いや?本当にこれで充分だから」
話してるうちに体が熱くなってる気がする
なんだ?これ‥‥
「ロウ君?どうしました?」
「‥‥なんか‥‥‥体が‥‥ 」
「体が?」
頭もクラクラする
俺体調悪いのかも‥‥
「大丈夫?」
「あっ‥‥?なんか‥‥変‥‥」
「え?どう変?」
「触られるとジンジンして‥‥あっ‥‥」
「気持ちよくなっちゃう?」
そうかも
ミランが触れるところ全て気持ちが良い
背中と足に手を回して抱き抱えられる
その触れている場所さえ気持ちが良い
ベッドに降ろされ服を脱がされた
肌に触れるもの全てに敏感になってる
頭もボーっとしてる
いや、このままだと俺‥‥
話し合いに来たのにこれじゃ‥‥
下半身に吐息が掛かるのを感じ、慌ててミランを見る が時すでに遅く、ミランは俺のものを口に咥えていた
「ああっ、ミランっ‥‥やめっ、離せっ!」
「ふぁんふぇ?」
「やっ、喋るなっ‥‥んんっ!あっ、あぁん‥‥」
次々と襲い来る感覚
身体が勝手に動き、どうにも出来ない
「出して、ロウ君。もう限界でしょ?」
強く吸われながらミランの口の中で果てる
ミランがこちらを見ながら全てを飲み込む
「ロウ君の味がする」
「‥‥っ‥‥ミラン‥‥」
ミランの指先が俺の両脚を撫でる
「ああっ!‥‥いやっ‥‥ん‥‥」
「凄いですね‥‥これだけで感じますか?」
「あ‥‥あっ‥‥んんっ‥‥」
「もう溢れて来てますよ?」
そこを手で撫でられ、その指が中へと入ってくる
あまりの快感に強く枕を握り、頭を沈める
どうやっても快楽を逃せず、息が苦しくなるばかりだ
「もう入れますね‥‥今日‥‥少し狭いかも‥‥」
「ああっ!も、ダメっ‥‥いやぁっ‥‥あ‥‥」
持ち上げられた腰
だらしなく零れ落ちる自分の精液が腹にポタポタと落ちてくる
「大丈夫‥‥ではないですよね。待ってください、今いかせてあげますから‥‥」
「違っ‥‥ああっ、んんっ!ミランっ‥‥」
身体中が快楽でおかしくなりそうだ
ミランが突く度にまたこぼれ落ちてくる
一層激しくミランが動き、中で果てた
その頃にはもう自分がいったのかさえ分からなくなっていた
気がつくとミランが身体を拭いてくれている
俺はその手にそっと触れ、拭くのをやめさせる
「どうかしましたか?」
自分の服に手を通し、着替えを始める
そしてミランを見た
「‥‥もうやめよう」
「え?」
「もうやめよう、ミラン」
「‥‥嫌です」
「俺は警察でお前は犯罪者だ。無理だろ」
「みんなには黙っておきましょう?」
「お前は出来ても俺は俺が許せなくなる」
「嫌だ‥‥こんなに好きでも?ロウ君も俺の事好きだよね⁈」
「俺は‥‥今言った通りだ。ちゃんと言ったからな、ミラン」
「いやですよ‥‥やだよ‥‥」
「駄々を捏ねるな」
俺は足早にミランの家を出る
扉を開け外に出て後ろ手に扉を閉める
顔を上げるとそこに獅子堂が立っていた
「‥‥誰の家?」
「‥‥知り合いの‥‥」
「‥‥ふーん」
ガチャ‥‥
扉が開く
「待ってロウ君!俺はまだ‥‥‥あ‥‥」
上半身にシャツをかけ、誰が見ても急いで出てきたミランの姿
「‥‥‥‥ふーん」
「‥‥‥‥‥‥」
何も言えない
そしてそれ以上何も言わず獅子堂が車で帰った行く
俺も黙りこみ、自分の車に乗り込みアクセルを蒸す
何とも言えない表情のミランを残して‥‥