ここは皆京郷というらしい。優しさに溢れた国であり、コゴマ星内で一番の主要国となっている国と言われた。コゴマ星にはよく次元の裂け目が出来て、全く別の並行世界から迷い込む事だってある。
そう。我々キヴォトスの人も例外ではないのだ。
ある日、僕は普通に束となる書類を一枚ずつ片しながら生徒と世間話を交わしたりしている。そして残り40枚くらいになった時ぐらいに、対策委員会(略称)の一人、砂狼シロコが教員室に来て、変な事を言い始めた。「先生、対策委員会の中に変なものが出来て中に入れない。」僕はその話を聞いて、真っ向と信じるつもりは無かったのだが、シロコの表情を見て嘘では無い事は確かなようだ。僕は急いで対策委員会の部室に行き、扉を見ると、木の板と長さ6cmはあるであろう釘が打たれていた。その場には僕、シロコ、ホシノの三人しか居なかったため、他に調べられるのは僕だけのようだ。そして僕が木の板を剥がし、扉を開いた。すると物凄い突風と共に吸い込まれる感覚になった。僕は扉に手をかけて閉めようとしたが、一瞬にして僕達三人は部室内に吸い込まれていた。そして僕達は為す術なく裂け目に入っていった。
次に見た景色はとても不思議で、浅い海のような感じの景色だった。更に不思議だったのは、水に浸かっている感覚なのに濡れていなかった事。そしてホシノとシロコはまだ目覚めていない様子。起こそうと肩を揺らすと、二人は目覚めると共に向こう側から声が聞こえた。「おーい!そこの人間!早く陸に上がらんと溺れんぞー!!」怒号のような感じでもあり、シロコとホシノは起きて早々戦闘態勢を取った。するとその声の主が見えた。…ねこ?とってもねこの見た目をしたやつが出てきた。いや、リアルのねこではなくて、まんまるの…、するとホシノがそのねこに向かっていった。「それ以上先生に近づくと撃つよ。」だがそのねこは怯むこと無く言った。「なあ、何か勘違いしちゃねぇか。俺等は君等の事攻撃してないだろう?あと、そんな銃と盾でどう楯突く気だ。ほら早く陸に上がれ。」僕はホシノとシロコに落ち着くよう説得し、ここの場所を聞く前にもう避難のような感じで僕達を立たせて陸まで案内してくれた。
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