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思い出したくはないが
夏って意外と憂鬱になるもので。
私は生きる価値のない人間だ。
そう思ったのは暑苦しい中学生の夏休みのこと。
──────・・・
「自由研究何にしようかなぁ」って言ってる友達は、呑気そうでいいなと思う。
とりあえず、気持ちが落ち込まないうちに家から出る。
「ピロン」通知の音がした。
見てみると、 友達と知らない誰かの付き合った記念日らしい。
こんな日に…って思っても仕方ないから、何も考えないように歩き続ける、 行先なんて決めてない。
街中を歩き、コンビニエンスストアの前を横通り、何となく左に曲がってみる。
新しい出会いがあるって思ってる。
帰り道、歩道の真ん中に猫がいた、動物が嫌いなわけではないが、呑気そうに毛ずくろいしている猫を見て少し腹が立った。
「煽ってるみたいね」そう言おうとしたら素早く逃げていく。
「もういいや」と思って帰る。
出てきたのはちょうど13時頃、今の時間は16時冬と比べて全然明るい。
「キャハハハハハ」と学校帰りの高校生らしき女の子二人組が隣を通っていく。
あーいうの嫌いだ。
うるさいし、うるさいし、五月蝿い。
早足で家に帰る。
玄関に着くと黒い猫と白い猫が威嚇しあっていた。
まさにさっきの私と高校生みたいだと思ってしまった。
どうして私は産まれたのだろう。
そう猫にテレパシーを送っても私の存在には気付いていなかった。
私は猫以下なのだと思い知らされた。
「邪魔なんだけど!」と少しキレ気味で言ってみた。
猫はびっくりして逃げていった。
その2匹の猫は仲良く一緒に
家に入ると、母が夕飯の支度をしていた
私は我慢出来ずに尋ねた。
「ねぇ、猫は猫で同じ種類で大抵は似ている。人間は人間で同じ種類なのに、こんなに違うの?」
そう言ったら母は驚いたあとに、冷静に言った。
「病んでるの?」
かもしれないと適当に言って部屋に戻る。
これが私の過去の記憶だ。
辛くなって。