朝7時。アラームが部屋に鳴り響く。重い目を擦りながら少しだけ目をあける。
すこしぼーっとしてからリビングに行こうとする。
昨日黄くんと喧嘩したのを思い出し、少し早めに行こう、と自分に言い聞かせる。
服はパーカーにジーパンという楽な格好。
リビングに降りると、
青ちゃんがいた。
『おはよう赤 にぃ 今日は早いんだね』
『そうなんだよね〜』
なんて苦笑する。
『なんかあった?』
図星を突かれ少しだけ動揺してしまう。
『いや、別に』
と答える
『絶対なんかあったじゃーん笑』
『そんな青ちゃんは?』
『もうすぐテストだから勉強。
赤にぃはしなくていいの?』
『俺はいいかなー。頭悪いし。働くよ。』
なんて嘘を咄嗟についてしまう
ほんとは頭も良くて大学に行きたい、なんて言えない。
だけどパパ活もあるから。
お金もあるから。
俺は諦めなくちゃいけない。
『…そっか』
『青ちゃんは教師になるんだっけ』
と青ちゃんの隣の椅子に腰掛けて話す。
『まあ』
素っ気ない返事に少し違和感を持ち
『…なんかあった?』
と聞いてしまう。
『…僕、教師向いてるのかな』
なんて急に言い出すものだから
『え、なんで?』
『赤にぃ、』
と俺の名前をよぶ青ちゃんは少しだけ、ほんの少しだけ淋しげに見えた__。
~~
寂しげに見えた青ちゃんには腕に痣があったのを俺は見逃さなかった。
だけどあえて、言わなかった。
言えなかった。
今は待とう。そんな気持ちで
『行ってきます』
と一言つぶやいた。
~~
学校について1人で本を読み始める。
やることがない俺は何も考えず、何も言わず、何も見ない。
みんなには気味悪がられるけど、
学校の授業だけを受け、そそくさと帰る。
そんな時、一つ下の桃くんが目に入った。
なんだか急いでるようで声を掛ける暇もなく行ってしまった。
遊ぶのかなー。なんて甘い考えが間違ってたかもしれない。
その後俺は家に帰り、橙くんの部屋を開けた。
『勉強大丈夫~?』
と言うと
『おん。』
と冷たい返事が返ってくる。
~~
絶賛反抗期中で俺では手もつけられない。
だが今日はなんだか違う気がした。
『なあ。赤にぃこっちきてや』
少し疑問を抱きながら近づいた。
ドサッ
俺は押し倒された。一瞬なにをされたのか分からなかった。
俺は兄弟の中でも1番ちびだから橙くんの体がさらに大きくみえた。
『なぁにしてんの笑』
俺はまいばん毎晩毎晩抱かれているからもう慣れっこ。
『…照れないん?』
と聞かれたから
『まあね笑
兄弟ですもんで。』
と応えた。
『…じゃあこのままやっちゃってもいいな?』
俺は少し考え込んだ。
最大限の疑問をぶつけた。
『橙くんはさぁ、女の子にこんなことしてんの?
兄弟とか。』
少し間が空いてから橙くんは応えた。
『まあ、一応問題児なもんで。
ちなみに黄にはしたで。』
冷静に答えるジェルに俺は
『ふーん。』
と冷静に返してやった。
『黄くんねぇ、
ヤってくれた?』
『おん。めっちゃきもちよさそうにな。』
『へえ。うまいんだ。
橙くんはてっきり受けかと。』
『赤にぃはどこからどう見ても受けだもんなぁ?』
と煽ってくる橙くんに少し腹が立ったが否定はできないため
『まあね。』
と応えた、
俺は自我を取り戻して
『今は駄目。』
と言った。
すこし不服そうに橙は勉強机に向かう姿が弟としてとっても愛おしかった。
続きます▶️
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