テラーノベル
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病室の窓から、やわらかな朝日が差し込んでいた。
りょうたは目を覚ます。
昨日よりも体は軽い。
「おはよう。」
聞き慣れた声がして顔を向けると、かなめが椅子に座っていた。
「……かなめ?」
「起きた?」
かなめは安心したように笑う。
「また来てくれたの?」
「うん。」
「今日は朝一番に来た。」
りょうたは少し照れくさそうに笑った。
「ありがとう。」
その言葉を聞いて、かなめは首を横に振る。
「お礼を言うのは僕のほう。」
「無事でいてくれて、本当にありがとう。」
りょうたは驚いたように目を見開いた。
「僕……みんなに迷惑ばかりかけて……。」
「違う。」
かなめは優しく言葉を遮る。
「誰だって苦しくなることはある。」
「大事なのは、一人で抱え込まないこと。」
「一昨日、助けてって電話してくれたよね。」
りょうたは小さくうなずく。
「あの電話があったから、僕は駆けつけられた。」
「だから、ありがとう。」
その言葉に、りょうたは少しだけ肩の力を抜いた。
⸻
昼頃になると、病室が一気ににぎやかになる。
「りょうたー!」
勢いよく入ってきたのはじゅんだった。
「病院なんだから静かに。」
たかとが苦笑しながら後ろから入る。
「差し入れ買ってきたよ。」
こうさくは果物の入った袋を持っていた。
「医師の許可が出たら食べよう。」
かずとが笑う。
「あと、みんなから。」
まさやが一枚の封筒を差し出した。
「これ。」
中にはライブ会場に来ていたファンから届けられたメッセージカードが入っていた。
りょうたは一枚ずつ丁寧に読む。
✉️「ゆっくり休んでください。」
✉️「七人そろう日を待っています。」
✉️「無理せず、元気になってください。」
読み進めるうちに、りょうたの目からまた涙がこぼれた。
「こんなに……。」
かなめが隣で微笑む。
「みんな待ってる。」
「急がなくていい。」
「元気になって帰ってきてくれれば、それで十分。」
りょうたはカードを胸に抱きしめた。
「……うん。」
「今度はちゃんと、自分のことも大切にする。」
⸻
その日の夕方。
主治医が病室を訪れた。
「少しお話ししましょう。」
医師は穏やかな口調で続ける。
「今回倒れたのは、心と体が限界だと知らせてくれたサインだったのかもしれません。」
「無理に忘れようとしなくても大丈夫です。必要なら、心のケアも一緒に進めていきましょう。」
りょうたは静かにうなずいた。
「……はい。」
病室を出たあと、かなめが言う。
「ライブはまたできる。」
「でも、りょうたの心は替えがきかない。」
りょうたは少し照れながら笑った。
「そんな大げさな。」
「大げさじゃない。」
かなめも笑う。
「七人全員が元気でいることが、一番大事なんだから。」
窓の外には、夕焼けが広がっていた。
その景色を見ながら、りょうたは深く息を吸う。
まだ怖さは消えていない。
それでも、一人ではない。
支えてくれる仲間がいる。
そのことを胸に、りょうたは少しずつ前を向き始めていた。
コメント
1件
読んだよ〜!!😭💕 第9話、めっちゃエモかった…! りょうたがファンからのメッセージカード読んで涙するところ、こっちまで涙腺崩壊したよ…。「みんな待ってる」「急がなくていい」ってかなめが言ってくれたの、本当に優しい世界すぎて胸がじーんとした🥺✨ 一人じゃないって思える仲間がいるって、本当に大事なことだよね。まだ怖さはあるけど、少しずつ前を向こうとしてるりょうた、応援したくなるよ! 次も楽しみにしてるね、性癖まがってる人🅰️03さん🌟
性癖まがってる人🅰️03
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