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数日後。
りょうたは病室の窓を開け、外の風を感じていた。
退院の日が少しずつ近づいている。
以前のように笑える時間も増えてきたが、夜になると胸がざわつくことはまだあった。
そんなときだった。
コンコン。
病室のドアがノックされる。
「失礼しまーす!」
一番に入ってきたのはじゅん。
「差し入れ!」
その後ろから、たかと、こうさく、かずと、まさや、そして最後にかなめが入ってきた。
「また全員集合だ。」
まさやが笑う。
病室は一気ににぎやかになった。
⸻
「そうだ。」
じゅんが急に立ち上がる。
「退院したらみんなでご飯行こう!」
「いいね。」
かずとが賛成する。
「焼き肉?」
「いや、お寿司!」
「結局食べ物の話だな。」
たかとが苦笑すると、病室には笑い声が広がった。
りょうたも思わず笑う。
その笑顔を見て、かなめはほっとした表情を浮かべた。
⸻
帰る時間になり、メンバーが荷物をまとめ始める。
かなめは少しだけ病室に残った。
「りょうた。」
「ん?」
「先生から聞いた。」
「夜になるとまだ不安になることがあるんだって。」
りょうたは少し驚き、それから静かにうなずいた。
「……うん。」
「暗くなると、胸が苦しくなる日もある。」
「眠れないこともある。」
かなめは少し考えてから言った。
「だったら、一人で我慢しないで。」
「電話して。」
「夜中でも?」
「夜中でも。」
「迷惑じゃない?」
「何回言えば伝わるかな。」
かなめは笑う。
「迷惑だったことなんて、一度もないよ。」
その言葉に、りょうたは目を潤ませた。
「……ありがとう。」
⸻
その日の夜。
かなめのスマートフォンが鳴る。
画面には「りょうた」の名前。
「もしもし?」
「……起こしちゃった?」
「まだ起きてたよ。」
電話の向こうのりょうたは少し緊張した声だった。
「今日は……少しだけ怖くて。」
かなめは落ち着いた声で答える。
「電話してくれてよかった。」
二人はそのまま他愛ない話を始める。
今日病院で食べたご飯のこと。
れなは今日も元気いっぱい
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12
#原因は自分にある。
りちこ
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じゅんが差し入れを落としかけたこと。
まさやの面白い話。
笑いながら話しているうちに、りょうたの声も少しずつ落ち着いてきた。
「眠れそう?」
かなめが聞く。
「うん。」
「今日は大丈夫そう。」
「よかった。」
少し沈黙が流れる。
「かなめ。」
「ん?」
「これからも……頼っていい?」
かなめは迷わず答えた。
「もちろん。」
「でも、一つ約束。」
「約束?」
「僕だけじゃなくて、じゅんにも、たかとにも、こうさくにも、かずとにも、まさやにも頼ること。」
「七人なんだから。」
りょうたは笑った。
「うん。」
「約束。」
電話を切ったあと、りょうたは深呼吸をする。
不安が完全になくなったわけではない。
でも、少しだけ心が軽くなっていた。
“一人じゃない。”
その言葉を胸に、りょうたは静かに眠りについた。
コメント
1件
この話、めっちゃよかった……。夜に不安になるって正直に言えるの、すごく勇気いることだと思う。でも「夜中でも電話して」って言えるかなめ、そして「僕だけじゃなくてみんなに頼ること。七人なんだから」って約束させるところ、グッときた。一人で抱えなくていいんだって伝わってくるし、このチームの絆の深さがじんわり沁みたわ。退院後の焼き肉&寿司論争も、みんなでわちゃわちゃしてる感じが出てて好き。