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拾われたあのこは実は…

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拾われたあのこは実は…

3 - 第3話 家出

♥

9

2025年01月04日

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この度は、『拾われたあの子は実は…』を読んでくださりありがとうございます。

今更なんですけど、投稿日を土曜日にしようと思います。流石に毎日は無理なので…。

やってほしいこと、リクエストなどがあったらください。できる限りはやらせてもらいます。

それでは、どうぞ。

_____________________

杏耶たちは部屋を出て、望花一人になった。その時、望花はある事を決意していた。

望花(ここから出ていく…。)

先ほど聞いた襖を開け、外に出た。できるだけ遠くに行くために必死に走った。

その頃詰め所では、

遥花「望花さん。準備してきましたよ。」

しかし、部屋から返事がない。どうしたのだろうと襖を開けるとそこには誰ひとりいない。そのかわり遥花が言った襖が開いていた。遥花はびっくりし、すぐに杏耶の部屋に向かった。

遥花「杏耶兄ちゃん。大変!!。」

杏耶「なんだ?。」

杏耶はほとんどの書類を片して一息ついてたところのようだ。しかし、そんなことにも構わず話を続ける。

遥花「部屋に、望花さんがいなくて、それで、奥の襖が開いていてそれで多分どこかにいったんじゃないかって。」

杏耶「なんだって。まだ、熱が下がったばかりだぞ。遥花は、広斗を呼んでくれ。俺は、先に空から探しとく。」

杏耶はそう言って立ち上がった。

遥花「分かった。」

それぞれ、自分ができる事をやろうと行動を起こした。

杏耶は自分の炎でスケートボードの板のようなものをつくり、空を飛んだ。そして、炎で空を飛んで望花を探した。

杏耶(さっきまで部屋にいたんだ。まだそう遠くには言ってねぇはず……いた!!。)

杏耶の目線の先には、走っている望花の姿があった。そして、それに気づいたのか望花はスピードを上げて走った。しかし、杏耶は、もっと速い速度で望花に追いつき、自分の炎の上に望花を乗せた。そして、望花と共に上空へと上がっていった。

しばらく、沈黙が続いた。それを破ったのは望花だった。

望花「あ、あの。何で空なんかに来たんですか?。」

といって望花が沈黙を破った。

杏耶「おめぇがまた逃げるかもしれねぇからな。逃げないために飛んでんだ。」

そんな事を言いながら続けた。

杏耶「望花、何で逃げたんだ。」

望花は黙って下を向いて言った。すると突然、望花が口を開いた。

望花「こんな私を助けてくださりありがとうございます。けど、もう迷惑はかけられませんので、さようなら。」

そう言って、自分から炎の上から飛び降りた。

杏耶「!!。望花!!。」

そう言って杏耶も炎から飛び降りた。そして右手で望花の手を掴み、左手で炎を掴んだ。もちろん、左手で掴んだのは、炎だから生身の杏耶は、火傷を負ってしまう。

望花「手を離してください。あなたの手が…。」

望花は目に涙を溜めながらいった。杏耶は手を離す様子を見せない。だが、炎は容赦なくチリチリと音を立てながら杏耶の手をどんどん燃やしていく。

杏耶「そんなに俺のことが心配ならじっとしててくれ持ち上げるから。」

そう言って二人とも炎の上に乗った。

杏耶「一旦詰め所戻るぞ。広斗も心配してんだ。」

望花「いいです。さっきも言いましたが迷惑をかけるわけには行きません。」

杏耶がそれを聞いたあとため息を付きながら言った。

杏耶「俺らは、お前がいることは迷惑だと思ってねぇし、しかもこのままどっか行くのは俺らが心配して逆に迷惑だ。」

そう言われて、望花は、黙り込んだ。そして、詰め所に帰った。そしたら、

遥花「大丈夫だった?。怪我してない?。どこか痛いところない?。」

遥花さんが泣きながら、抱きついた。広斗は杏耶の火傷を治療していた。たった一人からしか愛をもらえてなかった望花からしたら本当に驚くような光景だった。すると望花が急に泣き出した。

杏耶「大丈夫か?。」

遥花「大丈夫?。やっぱり、どこか痛いの?。」

広斗「お前がしつこいからだろ。」

遥花「え!。私のせい!?。」

望花「ち……ちが…う…はる…か…さんの…せいじゃ…ない。」

遥花「良かった。」

広斗(冗談でいったつもりなんだがな…。)

しばらくして泣き止んだ。

杏耶「なぁ。何で、出ていこうとしたんだ?。」

望花「それは…………ごめんなさい、いい、たく、ない、です。」

そう言いながら暗い顔をした。そしたら杏耶が望花を抱きしめた。

杏耶「えらいぞ。自分が言いたくないことちゃんと言えたじゃねぇか。」

望花「うん!。」

望花は杏耶を抱きしめ返して元気よくいった。

杏耶「まぁ。もう今日は風呂入って寝な。遥花についてって行きゃ、なんとかなるだろ。」

望花「は〜い。」

遥花「望花さん。いきますよ〜。」

望花「はい。」

そして、二人は手を繋いで温泉に向かっていきました。

広斗「こう見ると、望花も普通の女の子だな。」

杏耶「あぁ。あいつも楽しそうに笑っていたからな。過去に苦しいことがあったんだろうけど、今は聞かないでおこう。」

広斗「そうだな。」

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