「、、、ヤダよ?僕」
中也は拘束されながらも、
大量に駄菓子を持って宥めている森と、それでも嫌がる乱歩に心底呆れていた。
「というか、これに関しては俺も反対だぜ?」
がーん、と効果音が付きそうな森の開いた口にに乱歩はアメを袋ごと投げつけた。
「ま、こんなことになるのは判ってたよ、だから嫌だったのに、、、💢」
しかしボスの命令。乱歩は渋々中也を引きずって行った。
「あ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”!!!!!!」
ボスは苦笑しながらも、ひらひらと手を振って見送った。
「今から何処行くンだよ、、、」
大股で機嫌の悪そうに歩く中也と、柵の上を軽い足取りで飛び乗っていく乱歩。
「蘭童さんって人のお家だよ、」
呆れた口調でそう云う。聞いていなかったのか?という顔で、、、
「莫迦か君は?」
とっても失礼である。
「いや、疑問形は失礼だな、、、馬鹿だ君は!!!」
「っんだと?!?!?!」
もっと失礼な言葉を持っていた。流石はポートマフィアの無愛想な天才児。
その時、大きな爆発音がした。
「、、、ちぇ、っ越されちゃったや。さっさといくよおちびさーんっ、」
「チビじゃねぇッッッ!!!!💢」
しかし、完全無視である。頭のいい人と絡むと弄ばれる。此れは避けられないようだ。
二人が家の前まで来ると、一人の男がやってきた。
「、、、なんだ、子供がふたr、、、」
言葉が止まった。そりゃそうだ、乱歩が音もないくらい俊敏に男の胸を刺したのだから。
男の胸に血花が咲く。すぐに離れ、急所を外して球を撃たれた。
血と吐瀉物の混ざったものを男が吐き出す。勢いとともに溢れかえったのだろうか。
「、、、きったな。」
まるで塵を眺めるような目で乱歩が云う。
其の後ろでは、「負けた負けた」と喚く中也がいる。
男は震えた。恐怖でいっぱいになった。其の震えは、死とか、そんな簡単なものではない。
必死に傷口を押さえる。そこからは死んでもおかしくない量の血が零れ落ちていた。
「お前、周りに人が集まってきてるがどーすンだよ。」
「君が凡て殺す。それが僕の予想だ。」
乱歩が男からナイフを抜き、奥にいるやつが持っている拳銃に向かって投げつける。
それが合図だ。
中也は思い切り上に飛んだ。銃を向けられたって一つの動揺も見せない彼の瞳には、
「負けたくない」。その言葉を表すように青い炎が見えた気がした。
敵の兵たちは思った。
これが、本物の”最恐”なのだと。
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