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「どうしても死にたいなら殺してやるが、そうでないなら生きて余の下で働く気はないか?」 「それはおれたちにヤクザをやめて堅気になれと言っているのか?」
「何を言ってるんだ? 余はこの世界を征服して、この世のすべてを手に入れるつもりだ。外国に女や臓器を売った稼ぎなどたかが知れてるだろう。この世に悪の栄えなかった試しはない。どうせ悪党として生きるなら、余とともにこの星のすべてを牛耳ってみないか?」
雄大はこらえきれないとばかりに、クククッと笑い出した。そして獅子丸たち手下に語りかけた。
「おれはこの話に乗ろうと思う。それは命が惜しいからじゃない。この化け物はイカれているが、こいつなら本当に世界を自分のものにできると思ったからだ。近頃はヤクザも生きづらくなった。だからといって息を潜めて生き延びるのはまっぴら御免だ。おれはこの化け物に賭ける。世界を取るか、華々しく散るか。これこそ悪党の夢だと思わないか?」
雄大は去りたい者は去れとも言ったが、手下たちは全員雄大の決定に従うと誓った。こうして広域暴力団川崎極星会も陛下のものになった。
余は化け物ではないと陛下はずっと怒っていたが、それからは誰も傷つけなかった。どうやら戦いは終わったようだ。戦いの記憶はほとんどなくて、思い出されるのは凄惨な処刑の場面ばかりだけれど――