コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
お金に困っていた私は、パパ活をしていた。
SNSで「#パパ活募集」「#p活募集」とハッシュタグをつけて、日々新しい相手を探す。
もちろん、すでに数人との交際経験はある。
そんなある日、私の元に1通のDMが届く。
おぢだ。新規様ごにゅ〜か〜いw(ご入会)
私はLINEを交換し、いつも通りの流れでやり取りを始めた。
そして数分後、初めてのおぢからの新着メッセージが届く。
⸻
「おぉ〜〜〜!!瑠衣ちゃん、はじめましてだよ〜😊
ライン交換ありがとね〜✨
いや〜、こうやってメッセージ送れると思うとなんか嬉しいなぁ〜👍
これから仲良くしてもらえるとおじさん、めっちゃ喜ぶんだけどなぁ〜😆
ゆっくりでいいから、まずは自己紹介とか聞かせてくれると嬉しいなっ!」
⸻
「……」
出た、例の『おじさん構文』だ。
いや、もう少しテンションを上げてもいいかもしれない……。
――ハッ‼︎ 現れたな、『おじさん構文』め‼︎
数戦錬磨のこの私がお相手してやろう……!
そんな冗談はさておき、ここで便利なのが、そう、『AI返信機能』だ。
⸻
「はじめまして〜😊
ライン交換ありがとですっ✨
これから仲良くしてもらえると嬉しいな〜💓
よろしくお願いしますっ!」
⸻
超便利すぎて泣いた。(泣いてない)
もちろん、今の返信にAIを使ったことは言うまでもない。
その後、お互いに簡単な自己紹介を終えた。
――なのに、どういうわけか
おぢの使う『おじさん構文』が、不自然に思えて仕方がなかった。
ハートマークや妙な絵文字、改行だらけの文章。
普通なら、笑ってしまうはずなのに――。
「……おかしい」
その文章に潜む、ある違和感。
それが、私を物語の中へと静かに、しかし確実に引きずり込んでいく――。