ハトナside
らう「鳩野郎、起きないと鳥刺しにしますよー?」
そんな物騒な発言が、すぐ真横から聞こえてくる。
ハトナ「ちょっと待とうか?!ってか寝てないよ僕?!!」
らう「あら、常に寝てるものだと思ってたんですが…」
鳩を何だと思ってるんだこの猫は…
ハトナ「確かに平均より睡眠時間長いかもしれないけど、今はめっちゃ起きてます~」
ハトナ「ってか最近、すごく健康的な生活リズムを送ってるんですよ~(ドヤァ)」
得意気にそう言うと、心底興味なさそうな顔で「ふぅん」とだけ呟いて、「…今日の夕食は鳥刺しですかね」と言った。
澄ました顔でさらっと爆弾発言が落とされた…怖いよこの猫…()
今日はやけに背筋が冷えるなぁと思っていると、不意に後ろからパリーン!と元気に窓ガラスが飛び散る音が響いた。
こ の 入 り 方 は …
ハトナ「トル!!扉から入れと毎回言ってるでしょ!!!!」
バッと後ろを振り返ると、ガラスの破片が結った髪束にぐさりと刺さっている姿のトルが立っていた。
トル「だってこれが一番の最短ルートなんだもーん!」
口を尖らして前にも聞いたことあるようなセリフを吐く。
頭痛を感じながら「次やったら窓全体にマシュマロ詰めるからな」と脅した。
すると、「あのふにゃぺちゃと奇妙に柔らかい感触、口に入れた途端ねっとりと舌に絡み付くうざったらしいボディとあの甘さ、そして大量摂取によって高確率で窒息するというアタシを殺す気しかない食べ物!!あんなものが市場に出回ってるなんて本当に信じられないね!!!」と早口で却下された。
ハトナ「見事なレポートありがとう()」
そんなにマシュマロ嫌いなのか、今度窓に詰めとくか~とのんびり考えながら、トルがここに来た理由を聞く。
ハトナ「まぁマシュマロは詰めとくとして、何かあったの?」
トル「だーー!!もう!!!マシュマロはやめろって言ってるでしょ!!!!!」
トル「まぁ要件は”また荷子に侵入者が入った”って話!」
机を叩き割る勢いで写真を見せてくる。
カメラの性能が無駄に良いからか、顔の肌理の細かさまで分かるくらい綺麗に撮られている。
正直言って、荷子からの救出はとても面倒臭い。
出入口が不定なうえ、目印を立てながら行動しないと、助けに行った自分達までもが迷って出られなくなる可能性がある。
ハトナ「まぁ放置しときゃそのうち喰われるでしょ」
欠伸をしながらそう言うと、トルはそっかーと呟いた。
トル「アタシにゃ知ったこっちゃないんだけどさ…らう姉はどう思う?」
ラウロ「まぁ入っちゃった方が悪いですしね、私も放置で良いかなと。」
トル「そう、ならいいや!」
ハトナ「うん放置放置」
トル「あ!あと一つ新情報あるんだけど…凄いどうでも良い豆知識かもね、それでも聞きたい?」
ハトナ「お?そんなこと言われたら気になるじゃないですかヤダーー」
トル「実はクラくんとラック、別々になることも出来るみたいだよ」
ハトナ「おばあちゃんの豆知識並の雑学だなそれ()」
トル「二つで一個体だと認識してたアタシにとっては凄い衝撃的な情報だったんだけど??」
クラック「…なにか?」
らう「お帰り下さい(懇願)」
ハトナ「ア、ソウイエバ荷子ニ美味シイ食材(?)ガ入荷サレタミタイダヨ、獲リニ行ッテオイデ(早口)」
クラック「…!、いってくる!!」
トル「ほんとに、いつどこでも出てくるね…」
ハトナ「まぁ影鰐って呼ばれてるほどだし()」
ラウロ「影鰐でも間違いではない…と思います()」
ハトナ「いや人食べちゃうのは生存本能だし仕方ないよね!うんうん!!」
トル「無理矢理納得すんな()」
トル「まぁ…アタシそろそろ行くけど良いかな?」
ハトナ「今度は扉から、な??」
トル「う…まぁ肝に銘じておくよ…」
数日後
トル「よぉ鳩~~!!!」
トル「ってうわ!!!窓ガラスマシュマロだらけじゃねぇか!!!!!」
ハトナ「前回ちゃんと忠告したよね??????」
トル「え、いや、言った、、かなぁ?」
トル「ちょっと待って!!らう姉なんで業務用マシュマロ持ってんの!!!!」
トル「落ち着こ?!一旦落ち着こ?!!ね??!!!」
らう「いや~毎回ガラスを掃除したり修復したりするのダルいんで…ねぇ?」
トル「ひぃーーーー?!!!!!!!」
ハトナ「今日モ平和ダネー(棒)」
らう「ソウデスネー(マシュマロぶっかけながら)」
トル「ど こ が?!!!」
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