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第45章「最終計画」
空を覆う黒き波動。
それは、死の帳。ルシフェルの終焉を告げる“神滅の波動”が、地球を丸ごと呑み込もうとしていた。
各地の大地が裂け、空は悲鳴をあげる。
地球最後の防衛拠点「大地の残響」に、ゲズ、セレナ、ウカビル――すべてを背負う者たちが集っていた。
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セレナ
「……これが終われば、星も…人も…もう、元には戻らないのね」
その声は穏やかだったが、目は決意に燃えていた。
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ウカビル
「ルシフェルの“不死の核”は、全細胞に潜んでいる。倒すには、彼女を太陽へ吹き飛ばし、核ごと焼き尽くすしかない。」
セレナとゲズが言葉を失う中、ウカビルの声だけが静かに響く。
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ゲズ
「そんな…そんな力、僕たちにあるのか…?」
その問いに、ふと、ゲズの胸の奥で懐かしい声がこだました。
「未来は託すもんじゃねぇ。――一緒に切り開くもんだろ?」
リオンの声だった。
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ウカビルは静かに頷いた。
「彼の魂は…まだこの世界のどこかに残っている。奇跡は、終わっていない」
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作戦名:「ソル・イレイザー作戦」
セレナが神殿に記された封印文を読み解くと、記されていたのは魂を融合させる秘儀――
四つの意志が重なったとき、一時的に“新たな英雄”が降臨するという。
セレナ:「それは、きっと……キセキ」
• だがその融合には、失われた魂の共鳴が必要。
• 「リオン」がいなければ成立しない。
• 最後の瞬間に彼の魂が“呼応”してくれるかが全ての鍵となる。
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そして、空が再び鳴った。
ルシフェル――現界。
その手には、黒く輝く惑星サイズの波動。
「神滅の波動」がゆっくりと放たれようとしていた。
ゲズたちは、ついに決戦の場へと歩き出す。
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ゲズ:「……リオン、聞こえてるか?
もう一度だけでいい。
――俺たちと共に、戦ってくれ」