寒さを感じ目を覚ますと、冬の訪れを感じる。まだ外は薄暗く日の入りが遅くなりサンキャッチャーが寂しそうに太陽の光を心待ちにしている。伸ばした指の先は冷たくて、随分と前からそこには誰も寝ていなかった事が分かると、不安が押し寄せガバッと布団から飛び起きるとGパンを持ち上げる途中の亮平が驚いて飛び上がった。
亮平💚『うわぁビックリした…ごめん起こしちゃった?』
安堵感と寂しい気持ちが入り混じる朝、紛らわす様に広げた両手を亮平は面倒くさそうにはぁと溜息を付いて見やった。ムッとすると〝違うよ…離れがたくなるから///ね?分かるでしょ〟なんて分かってたまるもんか…左手を捕まえてベットに引き摺り込むと脛あたりに留まったGパンが床に取り残されたままパンイチ姿の亮平が俺の股下にダイブした。
亮平💚『朝からイイ眺め♡でも時間ないから離して?ねっいい子だから』
子供扱いされた上に他所行きのアイドルスマイルで誤魔化され益々膨れっ面になる。
翔太💙『次は?いつ一緒に居られる?明日?明後日?寂しいよ…』
亮平は〝全く困った人だね〟なんて言いながらも嬉しそうに伸ばした手は頭じゃなくて朝勃ち中の俺の息子さんを布越しに撫で撫でしてる。両手を亮平に伸ばして手を繋ぐとぶるんっと元気よく飛び出した屹立を優しく含んでは先端を舐め吸い上げた。
翔太💙『ンンンンッ……亮平お仕事休んでぇ…//』
亮平💚『バカな事言わないの//』
結局またイチャイチャしちゃった////情事を終えた亮平は、いつも慌てる様子など見せないのに今日は大慌てでズボンを履くと、その姿が物珍しく可愛らしくてクスクス笑ってたら怒られちゃった…俺のせいで遅れそうなんだってさ//玄関までお見送りしたのにキスもしないでバタバタとお仕事に行っちゃった。一人熱った身体をベットの上でゴロゴロと冷ますとインターホンが鳴りモニターを覗くと〝帰って…ごめんねもう会わないって決めた〟佐久間だった。
大介🩷『そんなん無理だろ同じグループだし…変な事はしねぇよ?悩んでんじゃないの?相談乗るよ?』
開けちゃうよね…//親切は無碍に出来ないでしょ?大慌てで亮平がそこら辺に脱ぎ散らかした洋服を拾うと、自分が着替えていない事に気付いた。再び鳴ったインターホンに慌ててパジャマを脱ぐとズボンを履き替えた。催促のチャイムが鳴り玄関扉を開けて顔だけ出すと〝ごめんもうちょっとだけ待ってまだパジャマ…〟問答無用で開かれた扉に蹌踉めくと咄嗟に右手を引っ込め、そのまま尻餅を付いた。恥ずかしくて顔が熱くなると伸びてきた腕で抱き抱えられた。
翔太💙『何もしないって言った///』
大介🩷『これもダメなの?人助けだろっ…』
ソファーに降ろされ優しく右手を持ち上げると〝何して火傷したんだよ?〟皆んな、なんで恥ずかしい事聞いてくるんだ…
翔太💙『亮平の誕生日のケーキ作りの練習中にオーブンで火傷した…亮平には秘密だからね?』
大介🩷『俺と秘密作っちゃっていいのかよ?随分と都合が良過ぎねえか?』
〝なんで意地悪言うんだよ…どうせ俺が悪いって言いたいんだろ〟顔に伸びてきた手を払って立ち上がると手を掴まれた〝泣くなよそれくらいで〟
翔太💙『俺間違ってる?亮平を守れる強い男になりたい。酷い目に合わせちゃった』
大介🩷『悪いのはお前じゃない蓮だろ…まぁもっと他にやり方あったろ?とにかく今は目の前のライブの事だけ考えてろ…なぁマジで行かねえの?』
バルコニーに出ると外はすごくいい天気だった。そういえば今日は午後から寒くなるからコートを羽織りなって亮平に言われたっけ…亮平の悲しそうな顔が目に浮かんだ。
翔太💙『行かない…』
ペンギンも見たい…お寿司も食べたい…佐久間に言いたい言葉は全部木枯らし吹き荒れる秋晴れの空に消えて行く〝帰れよ…元彼でも今彼でもない奴〟手首を掴まれリビングに無理やり戻されると段差に躓き後ろに倒れると、優しく添えられた佐久間の腕が俺を包み込み抱きしめられるとそのまま床に倒れ込んだ。
大介🩷『悲しい顔して泣くな!ほっとけないだろっ』
翔太💙『放っておけ…俺は厄介者だし、いつもこんな顔してるよ』
大介🩷『バカだねお前//厄介者だなんて誰も思っちゃいねえよ?それとも、厄介者らしくもう一つ秘密作るか?』
抱き抱えられ運ばれたのは俺のベットの上だった。跨った佐久間がシャツに手をかけた〝ダメやめて〟カチャカチャとベルトを外した佐久間はベルトで腕を縛ると引き出しから取り出した紐のような物で俺の視界を遮った。
翔太💙『何してんのヤダやめて怖い…』
大介🩷『ふふっ昔を思い出す?大丈夫だよ元彼でも今彼でもない佐久間似の声の誰かだ…お前は知らなくていい…ただ感じてろ』
戻れなくなりそうで怖いんだ…亮平を知る前の自分に戻ってしまいそうで凄く怖い。
一方通行の愛の方が俺には向いてる…ずっと楽だから。片思いには何の責任もなくて、辛くても俺以外の誰かを傷つける事はなかった。
嫌われる怖さも愛想尽かされる絶望感も亮平を愛し愛された事で気付いたこの恐怖から逃れたいと伸ばした腕の先にいる、都合のいい誰かの温もりに甘えてしまう自分が一番怖かった。
翔太💙『さっくん助けて』
ほらまただ…佐久間の優しさに溺れて行く。猫みたいに小さな舌が首筋から下に向かって這って行く。
大介 side
シャツを剥ぐと両手で摘んだ二つの突起が赤く色づき先端が硬くなると舌先で転がした。指を薄く開いた唇の隙間から舌を挿し込むと荒々しく突っ込んだ。紐の間から流れる涙は美しく背筋にゾワゾワと沸き上がり昂る思いを必死に抑えた。俺の役目はここまでだろ…
目隠しを取ると青黒い瞳が不安そうに左右に振れ俺の瞳とぶつかると溢れ出る涙の元栓が一体どこにあるのか見当もつかない。きっと亮平なら分かるんだろうな…涙を舐めとり頭を撫でると〝翔太さよなら〟そう告げると髪の毛を掴んで身体を起こし乱暴に扱うと翔太の表情が一変した。あの頃のように恐怖に震える顔をしてる…それでいいよ翔太…嫌いになれ俺の事。
大介🩷『お遊びは終わりなっ挿れて欲しけりゃ自分で解せよ?じゃなきゃそのまま挿れるけど?』
翔太💙『さっくん…』
大介🩷『気持ち悪ぃ呼び方するなよ?泣くな見っともない。それともご奉仕してくれるのかな?』
無理やり翔太の喉元に自信の熱塊を突っ込むとゲホゲホと咽せ返りながら俺のを咥え泣きながら後孔に指を挿れ自身で解すと乱暴に繋がりあった。
翔太💙『痛い…佐久間//どうして…やだ』
地獄のような時間だった…愛に気付いたところで遅い。翔太を傷付けた事は無しにはならねえ。それならいっその事、翔太から嫌われた方がいい。その方が真っ直ぐ亮平だけを愛せる 。
俺に甘えたり頼ったり…誰かの優しさや温もりに溺れちゃいけないんだよ翔太…ごめんねこれが最後の優しさだよ//ちゃんと愛し合いたかった。
翔太は必死で下唇を噛みながら痛みに耐えてた。欲を翔太の中に吐き出すと後孔から白濁が流れ出て横になったままずっと声を上げて泣いていた。
頭を撫でようとした右手が寂しく頭上を彷徨うと握り拳を握って自分の膝の上に収まった。服を着替えて部屋を出ようとすると、シーツを引き寄せ身体を隠した翔太が起き上がり〝不器用な佐久間…いつでも助けてくれるって言ったのに優しい嘘つくなよ…〟鈍感なくせにこんな時だけは何でもお見通しかよ…この男には敵いっこない。踵を返して唇を奪うと舌を挿し込んで抱き合わせるとぴちゃぴちゃと水音が響き熱く貪り合うと時を巻き戻すように服を脱ぎ再び繋がり合った。
嫌うことも嫌われることも許さないこの男に皆んな心底沼って行く。離れようとしても離れられない程に愛したくなるこの男が1番の元凶だろう。本人に自覚ないから厄介だ…だからこそ誰も蓮を止められないし、止め方も分からない。だって俺だってあいつと何ら変わらないのだから。
今度は愛おしむように優しく身体を密着させて背中に指を這わすとくすぐったそうに反り返った腰が美しい曲線を描き、顎を上げ真っ白な首筋が露わになると絶頂に達した翔太の薄らと掻いた汗を舐めとった。
大介🩷『応援してっから逃げんな!全部上手くいくよお前の思う通りに亮平を愛しな…取り分けアレだな俺らは好きの向こう側のお前の相手じゃないって事だな』
翔太💙『えっ?はあっ?好きのこっち側の方なの?そういう事?』
〝どういう事?〟閃いたような顔を一瞬したものの肩を落として小さくベットの上に蹲るとやっぱり分からんと言った翔太と横並びになるとほぼ同時にケラケラと笑った。こうやってゆるく生きてる方が翔太らしいのにな…それも身勝手な俺らの言い訳だな。
結局、翔太を病院へ連れてって2人で寿司を食べるとライブ前の最終調整を済ませた。明日からはいよいよ札幌公演の始まりだ。
翔太は医者から脅威の回復だと驚かれ、包帯は外れたものの、まだ赤く跡が残って痛々しげだった。バク転の練習に付き合わされたが、楽しそうには目をキラキラと輝かせて練習する翔太は時折痛そうに顔を歪ませていたがこうと決めたら必ずやる男だ。メンバーは皆んなそれを分かってか亮平を除いて誰も翔太を止める奴はいなかった。
亮平💚『ねぇやめなよ痛い癖に…』
心配そうに保冷剤を抱えてずっと部屋の隅で練習を見守っている姿は恋するマネージャーが汗拭きタオルを渡そうとドキドキ胸を躍らせているそれと似ていている。
蓮 🖤『何笑ってるの?佐久間くん』
大介🩷『どっちも女の子みたいで面白えな…翔太の輝いてる笑顔も亮平の恋する乙女みたいなキラキラ笑顔もあの2人にしか醸し出せない幸せオーラがさ眩しくねぇか?』
〝何が言いたいの?〟冷ややかその声は静かに怒っているようにも、寂しそうにも聞こえた。分かってる癖に、とだけ蓮に伝えると〝譲れないものってあるんだよ…〟そう言った蓮はベンチにドカッと座ると翔太の練習が終わるまでずっと待っていた。
翔太💙『きっついな…舐めてたわ三十代!』
大介🩷『俺も一緒だかんな!単に練習不足だろ?久々にしては綺麗に出来るよ』
亮平💚『ねぇちゃんと、冷やして!無理しないで!』
〝若さある時に無理しないでいつするのさ〟甲斐甲斐しくお世話する亮平は可愛らしく、顔を差し出して汗を拭いてもらう翔太も、幸せいっぱいの笑顔で目尻を下げていて、見ているだけでお腹いっぱいだった。
ついでに差し出した俺の顔を亮平は〝あらあら甘えん坊さんが2人も〟なんて言いながら優しく拭き上げたタオルから香る亮平の香水に懐かしい感じがした。
蓮 🖤『帰るよ翔太』
嫉妬剥き出しの蓮は無理やり翔太の腕を掴むと、床から離れていくお尻に亮平がしがみ付き制止すると鋭い視線で2人を睨んだ。
亮平💚『お願いもういいでしょ?』
蓮 🖤『まだ約束の期限じゃない』
大介🩷『もう辞めろよ蓮…自分が虚しいだけだぞ』
蓮 🖤『君には分から無いはずだよ?二人から必要とされている人間には…俺の孤独はわからない』
〝孤独〟と言った蓮は節目がちに寂しい顔を見せると、翔太は亮平の手を引き剥がし、今にも泣き出しそうな悲しい顔をすると〝ごめんね…〟とか細い声で引っ張られて少し蹌踉めくと、支えようと差し出した俺の右手が、翔太の悲しさ纏った風に吹かれて冷たくそこに虚しく残ったままだった。
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ん?ん?結局さっくんも、別れられなかったんだよね🙄 はあ。しょうがないよ。しょっぴー可愛いもん💙 更新ありがとう💙💙幸せだった。可愛いなあ。また何度も読むね🍚