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「お・・・願いです、救急車は呼ばないでくだ・・・さい、警察も・・・無理・・です・・・・ 」
私はパニックになった
「そんなこと言ったってあなた!大丈夫なの? 」
私は泣きだしたい気持ちを必死にこらえ、起き上がろうとする彼を支えた
なおも彼が必死に訴える
「お願いです・・・どこもなんともないですからっ・・・救急車や警察は呼ばないでください・・・僕はなんともないですから・・・・・」
もしかしたら経験上彼は救急車などを呼ばれると都合が悪い人なのかもしれない、これほど公共機関と関わるのを嫌がるなんて何か訳があるのかも・・・・
しかし彼の肌は冷たく
汗ばんでいて
呼吸は浅く弱くなっている
どこか悪いのかもしれない、見えない所で内出血とかしてるかも・・・
「お・・・ねがいです・・・」
でも彼は病院を嫌がっている
「とにかく・・・車に乗って・・・」
私は背中から彼の脇に手を入れて、彼を起こしうんうんと後部座席の中になんとか押し込んだ
「私の家がもうすぐそこなの・・・とにかくうちで手当てしましょう・・ 」
「僕・・の・・・家も・・・すぐそこなので・・・だ・・いじょう・・ぶ・・・です 」
ルームミラーで彼の様子を確認しながら運転する
ぐぅ~~~~~~っ・・・・
その時後ろで大きな音が鳴った
「・・・・今の音・・・何?・・・」
私は肩眉をあげて彼を振り向いた
彼は何か言いたそうだったが、言葉が出てこないのかじっと目を閉じて囁いた
「・・・・・腹・・・・へった・・・・ 」