テラーノベル
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竜馬と付き合う事で、ジェニはとても充実した毎日を送っていた
毎日、仕事と竜馬との逢瀬をこなしながら、藤子達とも親睦を深め、兄と明美が入籍したことも祝福した、現在明美は妊娠二か月と判明し、二人はとても幸せそうだった、さらに兄夫婦はここ数か月で、明美の出資で豊の夢だった 【インターネットカフェ】を駅前にオープンさせることが出来た
竜馬は豊の結婚祝いに、自分が保有している駅前の新婚用のマンションの一軒をプレゼントした、さすがにジェニはいくら豊が 義理の弟になるからといって、それはやり過ぎだと竜馬を止めたが、自由保有不動産が手頃な価格で売りに出された時に、会社名義の投資目的で購入しているので、部屋を空けているよりも、誰かが住んでくれた方がいいと竜馬は笑った
時々・・・ジェニは竜馬の兄も含め、自分達に対する気前が良すぎるぐらいの好意に圧倒されることがあった、頭が追いつかないながらジェニは必死に考えて竜馬に聞いた
「つまり、あなたは不動産業も、手掛けようとしているってことね?」
「そうだね、投機目的の建設も、そのうちやろうと思っている」
ジェニは目を丸くして彼に聞いた
「あなたが・・・営んでいる事業はメビウスの他にもあるのね? いったいどれぐらい裕福なの?」
食い入るように見つめられて、竜馬が気まずそうに言った
「富の尺度はさまざまなんだよ・・・・ ジェニ?」
竜馬は、はぐらかして赤箱のマールボロに火を付けた
「でも、私はあなたをただのメビウスの代表としか思ってなかったのよ?よく考えたらあなたが何者で、どんな仕事を他にしているのか、何も知らないわ」
竜馬は彫りの深い顔を横に向けたまま、横目でジェニを見つめ・・・携帯灰皿に灰を落とし、肯定も否定もしなかった
「僕の仕事が君の重荷となることはないよ・・・二人っきりの時は仕事の話は避けないかい?プリンセス?もっと有意義な事をしようよ」
そう言って彼に覆いかぶされキスをされた・・・苦いタバコの残り香が漂う舌が・・・優しくジェニの口の中に滑り込んで来る、舌をからめて夢中になっていると、気が付くとジェニは全裸でベッドの海に沈められていた、そんな感じでいつも肝心なことは彼は教えてくれなかった
*:.。. .。 .:・.
「happy Birthday!!竜ちゃん!!」
「ハッピーバースデー!」
「happy Birthday!! 」
「おめでとう!」
騒々しいクラッカーの音と共に、藤子、真紀、麗華を抱いた宗一郎が、ジェニの持つ自撮り棒の先についたスマホに手を振る
スマホの画面には動画アプリで九州に出張に行っている竜馬が写って笑っている
ハハッ! 『どうして僕のいない家にみんな集まって僕の誕生日を祝っているんだ? 当の本人は出張中だというのに』
画面に写る竜馬がこちらの様子を見て笑う、ネクタイは外し、ワイシャツ姿の彼は少々お疲れのご様子だ
「だって、ハナと二人でお留守番は寂しかったから、藤子に声をかけたらみんな来たの 」
ジェニがスマホに向かって言った
「ねぇ!竜ちゃん! 醤油どこにやった?」
ジェニが竜馬の家のキッチンにスマホを向けると、キッチンカウンターにエプロンをした文也が、ボールに何やら入れて混ぜていて、スマホの越しに竜馬に聞いている
「買ってこようか?」
文也の隣で豊が同じようにエプロン姿で文也に言う
「文也君がタコ焼きパーティーしてくれるんですって!」
『文也にちゃんと後かたずけをしとけと言ってくれ』
「ハッピーバースデー!社長!」
藤子がバースデーケーキにロウソクを灯し、ジェニのスマホの前に持って来た
ハハッ! 『だから本人がそこにいないんだって!』
と竜馬は笑ってつっこんでいるが、表情は嬉しそうだった
今度は真紀がジェニの自撮り棒を持って撮影し、ジェニが歌を歌ってロウソクを吹き消した
「真紀!」
宗一郎が麗華を抱っこしながら真紀を呼び止めた
「オムツの替えあるか?レイたんうんちした 」
「ああっ!ハイハイ!ちょっと待っててね 」
真紀がマザーズバッグからオムツポーチを宗一郎に渡すと、ジェニのスマホに写っている竜馬に言った
「ちょっと奥の部屋かりるぞ!竜馬」
ハハッ! 『僕の発言権はあるのか?』
そう竜馬に言い放つと、麗華を抱えてズンズン奥の部屋に消えて行った
「すっかり宗一郎さんイクメンね~」
藤子が目を丸くして感心して言った
「そうなんです!助かっちゃてて~~♪」
真紀がホホホホ♪と笑った、文也が意地悪そうに肩眉を上げて豊に言った
「生まれてくる赤ん坊が、母親似であることを祈るよ」
豊がくっくつくっと笑った
「俺がいちばんそれを願っているさ」
そして二人はタコ焼きを焼きながら、長い時間オンラインゲーム 「フォートナイトバトルロワイヤル」について熱く議論していた
すっかり竜馬の所でゲーム仲間になってる二人はいい友人同士なのだろう、ジェニがスマホをソファーに座っている明美に向けた
「お誕生日おめでとう・・・ってもここに来るまで知らなかったけど」
明美がスマホに向かって言った
『もう僕の誕生日なんかどうでも良さそうだな』
まだお腹は大きくなっていないのに、明美はゆったりした服を着ている、竜馬がスマホ越しに未来の義姉に優しく声をかけた
『体調はどうだい?』
明美は悔しそうな顔をした
「食べたくてしかたがないか、吐いているかのどちらかだよ、一日中眠いし、気分にムラはあるし、髪は抜けるし、今週なんて豊ちゃんに5回もマクドのチキンナゲットを買いに行ってもらったよ、それを覗けば元気だよ 」
「ナゲットを買いにいくのはいいんだがな、竜馬!」
豊が横からスマホの画面に入るように言った
「明美がそれにチョコレートを塗って食べているのを見るのは、苦痛だ!」
スマホの画面越しに竜馬が声をあげて笑った
「ちょっと待って、ここはうるさいから寝室に行くね、竜馬さんのお部屋ルームツアーして見せて 」
クスクス・・・・ 『え~?・・・何もないけどなぁ~』
そう言いながらも竜馬は立ち上がって、一人で泊っているビジネスホテルのエクゼクティブスイートの窓から、博多の街並みを写して見せてくれた
「わぁ・・・素敵ね、やっぱり私もついて行けばよかった 」
「そうだな君が来てくれたら、下の屋台村に行ってラーメンでも一緒に食べれたのに、僕一人だとあそこの中に入る勇気はない」
「いくじなしね、素敵な出会いがあるかもしれないのに」
クスクス・・・・「君なら行きそうだね、そして隣の席のおじさんとかと、意気投合しそうだ」
「楽しそうだわ」
竜馬の寝室に行くと、ハナも一緒について来た、ハナもジェニの画面をのぞき込み、ジェニもハナと一緒にポーズを取った、竜馬が画面スクショをしている音が鳴った
『実は人見知りがすごいんだよ、アメリカにいた時も、これで本当に鬱になったぐらいさ、人と仲良くなるのが苦手なんだ』
「・・・アメリカにいた時の話・・ 初めて聞くわ・・・ 」
『・・・・』
ジェニは嬉々として、スマホの画面に歩み寄った
「ねぇ!アメリカにいた時の事もっと話して!どこにどのぐらいいたの?大学時代からいたんでしょ?」
『・・・・なんだか眠くなってきた・・・』
画面越しの竜馬が目をこする、ジェニが眉間にしわを寄せる
「あら!そう?お疲れのご様子ね、もう寝る? 」
『うん・・・・ごめんな・・・』
「明日ジュニアで迎えに行くね!新大阪に何時? 」
『八時だよ・・・お土産何がいい?』
「あなたを包んでもらって、リボンをかけてね、メッセージカードも」
クスクス・・・『好きなだけ食ってくれ、煮るなり焼くなり好きにして・・・』
「お誕生日のお祝いに(あなたとベッドでやりたいことリスト)作ったの、最新バージョンに更新したヤツ!」
ハハッ『また項目が増えたのか?』
彼は終始ご機嫌にクスクス笑っている・・・彼の嬉しそうな声を聞いたらこっちも嬉しくなる
「項目は日々増え続けているわ、今35項目よ、あとでエクセル形式で送っていい?」
クスクス・・・『送っておいてくれ、一旦持ち帰って検討しよう』
「愛してるわ」
『僕も愛してるよ』
・.。. .。.:・
電話を切った後、ジェニは昼間作った 「竜馬さんとベッドでやりたいことリスト」のファイルを笑いながら彼に転送した
このリストが完成するまで、珍しく外回りをしないで、真剣な表情でパソコンに向かい、デスク仕事をしているジェニを見て、みんなはきっと、ジェニは難しい仕事をしているに違いないと、コーヒーを買ってきてくれたり、沢山気遣ってくれたものだ
―早く帰ってきてほしいな・・・二人で彼のお誕生日のお祝いをするのだ ―
・.。. .。.:・
キンコン♪と彼からの通知が届いた、添付されているリンクを開くと、グアムの美しい海と「パシフィック・アイランド・ リゾート・ホテル・グアム」の素敵なホテルのサイトに飛んだ
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君の『竜馬さんとベッドでやりたいことリスト』に僕のアレンジを加えて今40項目に増やした、ここに部屋を取ったよ、今週末の旅行で全部やるぞ!君はパスポートの準備をしておくように
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ジェニはハナと一緒に飛び上がった、こんなにも短い期間で誰かを深く愛することができるなど、想像もしていなかった
竜馬はまるで昔からの知り合いのようにジェニを信頼し、秘めた思いや、溢れる感情を隠そうともせず、本当の自分をさらけだしてくれていた
彼はまるでジェニと生まれる前から一緒にいたという風な雰囲気を出していた、なのでジェニも自然に彼には何も飾らずに接することが出来た
ジェニは竜馬の表情を・・・好きな食べ物を・・・集中すると引き締まる口元を・・・笑う直前に目尻に寄るシワを思った・・・
感情に自制を利かせられるとこも・・・自分よりも弱い立場にいると見なした人達に優しい所も・・・心や視野が狭い人には厳しい態度をとる所も ・・・
そして彼はとても情熱的に愛情を表現し、スキンシップを図り、いつもジェニに強い欲望を体で示してくれた
二人は時には友達のように、恋人のように、 兄妹のようにふざけたり、からかったり、時には朝のまぶしい光の下・・・彼の顔を永遠に見れなくなるのではないかという行為にふけったりした
そして一度か二度・・・二人の愛の行為に遊び心がいっさい消えたことがあった、究極に二人の呼吸と動きが一つになり、ジェニは竜馬の動きがあまりにも気持ち良くて、絶頂の瞬間に強烈な忘我の境地に連れて行かれた
その力強さに仰天したジェニは恐怖さえ感じた、その時はまるで竜馬と魂まで溶け合ったかのような感覚だった・・・絶頂を迎え、荒い息を整え、あまりの強烈さに、ただ彼にしがみついて、目に涙をためて彼を見つめるしかなかった・・・
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「あんたも子供を産むときが来たってことじゃない?」
その話を明美にすると、おなかを抱えながらそう言われた
「女の本能よ、本能がこの男を愛しなさいって言ってるんだよ」
ジェニは思った・・・今この時が人生における最高に幸せな一時かもしれない
もっともこれから先も・・・彼が一緒にいてくれたら
この先もずっと自分は幸せにいられるし、彼にそっくりな男の子が欲しいと心から思う
魔法のような幸福な時間を過ごしてる 彼に出会えてよかった・・・・
彼が愛してくれてよかった・・・
彼を愛せてよかった・・・
ジェニはそう運命の神様に感謝した
まさに世界は二人を中心に回っていた
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コメント
1件
うわあ、このエピソードめっちゃ温かいですね…!竜馬の誕生日パーティー、リモートなのにみんなで集まってるのが微笑ましいし、ジェニが「やりたいことリスト」を送ったらグアム旅行で40項目に増やして返してくる竜馬のサービス精神、最高です。そして「彼にそっくりな男の子が欲しい」って思うとこ、胸がいっぱいになりました。アメリカの話になると急に眠くなる竜馬の過去、まだ謎だらけで続きが気になりますね!
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