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【彼女の下着姿を見てしまったら】
リビングに置き忘れた資料を取りに、亮が寝室のドアをそっと開けた。
──その瞬間、視線が止まる。
「……っ」
背中を向けて着替えている〇〇。
肩から滑り落ちそうなキャミソール。思わず目をそらさなきゃと思うのに、固まったまま動けない。
布が落ちて、下着姿があらわになった。
「……っ、亮!?」
振り返った彼女と目が合う。頬が一瞬で赤く染まる。
「あ、ご、ごめん!俺、ほんとに今のは……」
慌てて目を逸らして、ドアを閉めかける亮。
でも──。
「待って」
彼女が小さな声で呼び止めた。
振り返ると、恥ずかしそうに両腕で胸元を隠しながら、でも視線を逸らさずにこちらを見ている。
「そんなに……変だった?」
心臓が跳ねた。
亮は数歩近づき、彼女の髪に触れる。
「変じゃない。……綺麗すぎて、目、離せなかった」
熱を帯びた声。彼女の耳まで赤くなる。
距離が近づくたびに、着替えを中断したままのその姿が余計に意識されて、呼吸が乱れていく。
「……そんな顔、されたら」
亮は視線を逸らさず、彼女の頬に唇を落とした。
「もっと見たくなるだろ」
彼女が小さく震えて、ぎゅっと亮のシャツを掴む。
その仕草が、さらに彼の理性をかき乱していった──。
ベッドに押し倒された瞬間、シーツがくしゃりと音を立てる。
亮の体温がすぐ近くにあって、逃げ場のない熱に包まれる。
「……もう隠すなよ」
低く囁きながら、彼の指がそっと肩ひもをずらす。白い肌があらわになるたび、視線が熱を帯びていく。
唇は一度触れただけで終わらない。
何度も角度を変えて深く重なり、舌が絡まるたびに息が漏れる。
「声、我慢するな。……俺に全部聞かせろ」
耳元でそう言われると、身体が勝手に震える。
胸元に落ちる熱いキス、撫でる手、シーツの上で絡み合う脚。
理性を失ったみたいに強く抱き寄せられて、ベッドがギシ、と軋んだ。
触れ合うたびに熱が増して、もう後戻りできない。
「……〇〇、もう離さない」
低い声と一緒に、さらに深く重なるキス。
愛しさと欲望が混ざり合って、夜は甘く濃く溶けていった。
ベッドが軋む音が絶え間なく響く。
亮の体温が覆いかぶさって、息も触れる距離で絡み合う。
「……っ、〇〇……可愛い、もう、離せない」
低く震える声と同時に、身体が強く引き寄せられる。
肌と肌が密着して、どこに触れられても熱が走る。
重なった唇は何度も離れてはまた求め合い、深いキスのたびに声が漏れる。
「もっと……聞かせて」
囁かれるたびに、抑えようとして も小さな声がこぼれてしまう。
彼の動きに合わせてベッドが何度も音を立て、乱れる呼吸が部屋を満たす。
絡み合う指先、熱に浮かされた瞳。
「俺だけを感じてろ。……他のこと考えるな」
独占欲のにじむ声に、胸がきゅっと締め付けられる。
その言葉通り、もう亮のこと以外なにも考えられない。
夜は、甘く、激しく、果てしなく続いていった──。
窓の外はもう静かな夜の色。
ベッドの上で、乱れたシーツにくるまれながら、亮の腕に包まれていた。
まだ速い心臓の音が耳に響く。
それが自分のものか、彼のものか分からないほど近い。
「……大丈夫?」
額に落ちる彼の声は、さっきまでの激しさとは違って優しい。
「うん……」と答えると、亮は安堵したように微笑んで、髪に唇を落とす。
「可愛すぎて、俺、やばかった」
「……そんなこと言わないで」
恥ずかしくて顔を隠すと、その手をやさしく外されて、唇が重なる。
今度はゆっくり、確かめるようなキス。
互いの呼吸が混ざり合って、言葉よりも深い想いが伝わってくる。
「ねぇ……亮は、ずっと一緒にいてくれる?」
震える声で聞くと、彼は少し強く抱きしめた。
「当たり前だろ。……一生離さない」
その言葉に、胸の奥までじんわり熱が広がっていく。
腕の中で目を閉じると、彼の体温と心音に包まれて、安心に溶けていった。
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