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_青き龍 side
『ンでさァ、…そノ時ね、バーンッ!ッてなッテ!!』
「うるさい」
「てか春はいつまでそれでおるん?」
「似合ってない」
『ハァ?失礼なンだけド』
狭い部屋の一角で、回転椅子に腰掛け、背もたれに腕を乗せて3人に向かって口を動かす。1人は本を読み、1人は髪をいじり、1人は真剣に聞いてくれてる…、はず。そんな3人に、”星月衆”に行っていたときの話をしてあげているというのにも関わらず、おレの同僚たちは一切おレに興味を示していない。ちょっと失礼なんですけど?…まぁ、頼まれてないんだけど。
「お前は頼んでも居ないのにいつもうるさいんだ」
「そのくせ、よく俺の横で任務をするから反吐が出る」
「…、おい、聞いてるのか、青龍」
あぁ!申し遅れました、おレは青龍。どっかで春や東、水属性、木属性などを守ってる青い龍の名前なんだって。この名前はボスが付けてくれたから意味とかは知らないんだけどね。んで、さっきからずっとキレてるのは朱雀。おレの相棒なんだけど口が悪いのなんの。あぁ、こいつの名前の由来もおレと一緒。朱雀は夏、南、火属性を守ってる…、朱い、鳳凰…?の名前なんだって。っていうかおレずっと思ってたんだけど、こいつ、赤いのになんで青髪なんだろ。おレと被ってるじゃんね。まぁおレは今金髪なんだけど。
『あーうルさいうるサイ』
朱「お前だうるさいのは」
「あぁもう喧嘩せぇへんの」
そう言って関西弁で、おレと相棒のことを宥めたのは、白虎。秋、西、金属製とかを守ってる白い虎の名前らしいよ。んでなんかよく分かんないけど、白虎はおレたちのことを季節で呼ぶ。おレだったら春で、朱雀だったら夏、とかね。あと、白虎は人一倍おしゃれに敏感で、そんじょそこらのギャルなんかには負けないくらいの女子力!故におレらのお母さんっていうかお姉ちゃん?みたいな立ち回りが多いんだよ〜。流石おレたちの白虎。
白「朱雀も青龍もええ加減大人なりぃや?」
「ほんま恥ずかしいんはこっちやねん」
「そう思うやろ?玄武」
玄「白虎、あんたも大概だ」
と白虎のことを一蹴したのは玄武。冬と北、水属性とか土属性を守ってるんだって。水属性おレと被ってるんだけど。みんなダブりすぎじゃない?あぁ話が逸れたね。んで玄武ってのは、亀と蛇をあわせたみたいな黒い生命体。こいつは普通の人って感じ。…人なのかは知らないけど。あぁそう。ここらへんじゃおレたちは”四神”って通ってるらしいんだけど、その4人の中でも一番強いのは玄武。やーいやーい朱雀負けてやがんの!!乙!!!
『ネェ散歩行こォよ〜〜』
朱「行かない」
『相棒ニは言ッテなイ』
朱「あぁ!?お前表出ろ」
『昨日も出たンだけド』
白「ほんまにうるさいねんええ加減せぇよ!!」
朱・青『「白虎は静かに!!」』
白「ブッ殺すぞ」
玄「まぁまぁ落ち着いて…、、」
朱・青・白『「「玄武も黙って」」』
玄「ッチ、あ?」
『よッしャァ喧嘩だァー!』
青「絶対殺す」
白「ボスに怒られるんやろなぁ←」
玄「本気出して良い?」
『おレが特別ニ許可しよウ!』
玄「やったぁ」
いつも通りの内ゲバを始める前に、と玄武が結界を張る。よしこの結界壊さないとな!!そんくらい遊ばなくちゃ玄武に失礼だもんね!!あ、その前に忘れてたことがあったんだ。
『ねェ白虎〜』
白「んどしたん?」
『髪色トか戻しテ〜!』
白「ええけど、前と一緒で大丈夫?」
『うン』
そう言うと白虎はぱちん、と指を鳴らす。途端に視界が少し霞み、腰よりも下まで伸びていた金髪が短くなる。段々と青色の髪へと変わっていき、恐らく、瞳の色も元の薄紫へ変わったのだろう。
白「ほら鏡」
『あリガと』
鏡を見ると、いつも見慣れた見た目になっていた。さっすが白虎。
『ありがとー白虎!』
『ッしャー戦だー!!』
狭い部屋でやるわけには行かないので、朱雀が空間移動をおレたちにかける。瞬く間に、青色の空、緑の木々が広がる大自然へ飛ばされる。
玄「結界要らなかったじゃん」
朱「…確かに」
白「うっわ過重労働、過重労働撲滅特別対策班すぎ」
『脳死やメなヨ、白虎』
ここはどこだなんてどうでも良いから、朱雀に殴りかかる。
朱「お前のクセは全部見切ってるんだよ残念だったな」
『そンなンおレもダけど?』
白「っはははは死ね冬!!!」
玄「死ぬのはお前だよ!!!!!!!!!」
がこん、がこん、とぶつかり合う拳の音。
いやぁ、最っ高に楽しいね…!!