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※キャラつかめてないです。
※解釈違いあるかも。
※誤字脱字教えてください。
~ご案内~
都道府県ヒューマンズは
「人の認識・記憶・歴史」によって存在を保っている。
忘れられた県は、壊れる。
歪んだイメージを向けられ続けた県は、化ける。
主人公・東京
「中心」であることに慣れすぎた存在。
自分が見ている日本が 本当に“日本のすべて”なのかを疑っていない。
ある事件を境に地方の県が“消えている”こと。
しかし誰もそれを異常だと思っていないことに気づく。
NOside
東京は、ずっと正しい位置に立っていると思っていた。
東西南北、そのど真ん中。人も金も情報も、自然と自分のところへ集まってくる。
流れの中心にいると、自分が動いているのか、世界が回っているのか、その区別はだんだん曖昧になる。
今日も会議室は明るかった。ガラス張りの高層階。
壁一面の大型モニターには、見慣れた日本地図が映し出されている。
色分けされた都道府県。
境界線はくっきりしていて、何一つ問題がないように見えた。
「じゃあ次、地方連携の件だけど」
大阪が椅子を揺らしながら言う。
軽い口調。
場の空気を緩めるための癖だ。
「ここ、最近反応鈍くない?」
大阪の指先が、地図の西側を指した。
東京は、違和感を覚えた。
「鈍い?」
「うん。呼びかけても返事が遅いし、資料の上がりも遅延気味やし。なあ京都」
京都は静かに笑った。いつもと変わらない、柔らかく整えられた表情。
「そうですね。連絡は取れていますよ。ただ……」
「ただ?」
「少し、言葉が通りにくい気がします」
その言い方が、東京の胸に引っかかった。
言葉が通じない。
そんなはずはない。
彼らは県で、同じ国で、同じ仕組みで動いている。
東京がそう思った瞬間、会議室の空調音が一拍だけ遅れて聞こえた。
「気のせいじゃないか?」
東京はそう言った。
自分の声が、少しだけ遠く感じた。
地図に視線を戻す。
西日本。
何度も見てきた輪郭。
なのに、その一部で視線が滑った。
焦点が合わない。
そこに県名があったはずだという記憶だけが残っている。
「……ここ、何県だったっけ」
東京が呟くと、会議室が一瞬、静まり返った。
大阪が眉をひそめる。
「は?」
「いや、冗談だ。ごめん」
冗談で済ませた。
済ませられてしまった。
誰もそれ以上、追及しない。
京都は扇子を閉じ、北海道は窓の外を見ている。
九州の方角に座る県たちは、なぜか全員、資料に視線を落としていた。
会議は滞りなく進んだ。
問題はなかった。
少なくとも、そういうことになっていた。
東京side
夜。東京は一人、庁舎を出た。
街はいつも通りだった。
ネオン、雑踏、絶え間ない足音。
人々の頭上を、情報が雨のように降り注いでいる。
その中心を歩くことに、東京は慣れすぎていた。
スマートフォンを開く。何気なく、日本地図アプリを起動する。
一瞬、画面が暗転した。
再表示された地図に、東京は足を止めた。
そこには、空白があった。
白い。何もない。境界線だけが残り、中身が抜け落ちたような場所。
県名も、色も、統計データも表示されない。
指で拡大しようとすると、画面が震えた。
エラー表示は出ない。
ただ、指先がそこをなぞるたび、軽い耳鳴りがした。
遠くで、誰かが自分の名前を呼んでいるような音。
「……おかしいな」
東京は呟いた。
もう一度、県名を思い出そうとする。
記憶の引き出しを開ける。名産、位置、隣接県、全部が曖昧だ。
ただ一つ、奇妙な感覚だけが残っている。
そこは、確かに重要だった。
そこは、確かに存在していた。
そして今、誰もそれを気にしていない。
背後で、誰かの足音が止まった。
「東京」
振り返ると、そこにいたのは見知らぬ県だった。
正確には、見知らぬはずなのに、どこかで何度も会っている気がする顔。
輪郭が定まらず、服装も曖昧で、まるで周囲の景色に溶け込んでいる。
「……誰だ?」
東京が問うと、その県は少し困ったように笑った。
「ほら。そうやって」
声が、途中で途切れる。ノイズが混じる。
「君たちは、いつもそうだ」
次の瞬間、その姿は人波に紛れて消えた。誰一人、立ち止まらない。
誰一人、ぶつかったことすら気にしない。
東京は、胸の奥に冷たいものが沈むのを感じた。
中心に立っている限り、欠けているものは見えない。
でも、今夜は違った。
東京は初めて、自分の足元に影が落ちていることに気づいてしまった。
その影が、いびつな形をしていることにも。
ノベル初心者です😭😭😭
コメント、いいねください🥺🥺🥺
完全に気分投稿です。
文書おかしかったらごめんなさい、😭😇
一応誰かのサブ垢やらせてもらってます(?)
ぜひプロフ飛んでみてください!(
よかったらフォロ~も((