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「絶対誰にも言うなよっ‼︎」
さっきの優しい声とは
打って変わって声を荒げて言った。
ひぃぃぃ!怖いよぉ…
声にならない悲鳴をあげる。
それも失礼なので
少し驚いた風に平静を装い、
「やっぱりあの白くまさんなんですね」
バレるか⁉︎この演技バレるか⁉︎
会長が目をカッと見開き
「いいか?わかったか⁉︎
絶対誰にも言うなよっ‼︎」
「はい!もちろんです!」
ひぃぃ、やっぱ怖いよぉ…
私のキャラは崩壊するところまで
崩壊したんだぁ…
これ以上崩さないでぇ!
「ふ、わかったか、ならいい」
あの…会長の裏表激しいっす。
大変刺激が強いっす。
「あの…会長は何故バイトを?」
ギロッ
「知りたいか?」
「は、はい…」
「…ぅため…」
「はい?」
「妹と誕生日プレゼントを
買うためだよ」
おぉ、キャラ若干戻ったな、
じゃなくてシスコンなの?
てか妹いたの?
「あ、あー…なるほど…」
シスコンなんだなぁ…
会長に妹さんのいいところを
聞いてみたら、
お昼休みが終わるまで聞かされた。
私のお弁当がぁぁ‼︎
___________________________________
キーンコーンカーンコーン
終わった〜
遂に放課後、
お弁当は結局食べられず…
帰ってから食べるのも気が引ける…
SDGsに取り組まなかった私!
世界の皆さん、ごめんなさい!
と、なんやかんや思っていると
教室にはもう私1人…
帰ろ…
私は教室を出て
昇降口へ向かうために廊下を歩く。
ボーッとしていると
次の瞬間、腕をグイッと
引っ張られ空き教室に入れられた。
ポスっと抱き止められて、
上を見上げると彼がいた。
あの「生徒会長」だ。
するといきなり壁ドンをされた。
NA・ZE・NI、壁ドンである。
しかもだ、
会長は私を射抜くような瞳で見つめる。
「お前、昼休みに
言ったこと覚えてるか?」
ギロッと私を睨む。
いや怖いって怖いって。
「は、はい。バイトの事は
誰にも言うな、と。」
少々噛みながらも言葉を口にする。
「そこで、
1つ忘れていたことがあった。」
「な、なんでしょう?」
「これは俺の個人情報、
つまり俺の弱点だ。
お前がこの個人情報を使い、
俺を脅したりしないように
お前の弱点を聞きに来た」
…は?
私が会長を脅そうとしてると?
なわけあるかぁぁ!
自意識過剰すぎんかぁぁ!
てか、なにが
私の弱点を聞きに来た、だよ!
天然なの⁉︎え⁉︎
なんだこの会長⁉︎
弱点聞きに来るとか…
素直すぎない⁉︎
私はたくさんの情報量と
ともに理解が追いつかず
キャパオーバーになってしまった。