セインテニア国の王都ルイセル。赤レンガの三角屋根で統一された建物が無数に並び、隙間なく敷き詰められた石畳が街の中心にある巨大で豪華な城に向かって伸びている。
夕焼けになれば石畳がキラキラと光る左右対称の街並みは、息を飲むほど綺麗で、幼い頃の私はこの街が大好きだった。でも今ではここに来るたび父のことを思い出す。
「……」
「大丈夫か?」
連行されたウィリアムを追ってきた王都の門の前で立ち止まる私の顔を覗き込んだアッシュは、心配そうに私を見つめた。
「……アッシュ様、手を握ってくれませんか?」
素直に気持ちを伝えることが出来ない私が言った突拍子のない言葉に答えて、冷えた私の手に何の躊躇いもなくアッシュの手が重なる。
アッシュの熱がじんわりと自分の身体にも伝わって、それだ*****************
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