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そんな時、姉時間は経って、その頃は第二次世界大戦の後半で、イタ王さんは、人間に言われて枢軸国側を裏切って、連合国側に付いた時期なんね。
その時からなんね。
その時から、家の雰囲気がピリピリし始めたんね。
どんどん戦場が激しくなって、ファミリーの皆んなもどんどん居なくなって、家は、どんどん寂しくなっていったんね。
「伊華さん、大丈夫っすか?」
iоが寂しがってるのに気がついたのか、まだ残ってるiоが生まれた時にもいた強面の人、確か、アンドレアさんだった筈なんね。その人が、iоを心配して話しかけてきたんね。
「う、うん。大丈夫、大丈夫なんね。姉さんも、iоも、イタリー様も、イタ王さんも、きっと、幸せになる筈だから、大丈夫なんね。大丈夫、なんね」
半分自分に言い聞かせるように大丈夫ってiоは繰り返したんね。
「伊華さん、」
そうやってiоのことを心配してくれたアンドレアさんも一週間後には、居なくなっちゃったんね。
そうしてどんどん時間は経って、やっと、やっと、この苦しくて、辛い戦争が終わったんね。
そんな時、姉さんが神妙な顔をしてiоとイタ王さんとイタリー様をひろーいリビングに集められたんね。
「姉さん?どうしたんね?」
iоが不思議そうに姉さんに尋ねると、姉さんは、一回深い深呼吸をしてから話し始めたんね。
「iоとイタ王様は、連合国の捕虜になる事になったんね」
一息で姉さんはそんな事を言ったんね。
「「なんね?」」
iоと、イタリー様の驚いた声が重なったんね。
「イタリー、ごめんなんね。iоは、上手くできなかったみたいなんね」
イタ王さんは、今までに見せた事の無いぐらい、寂しそうで、申し訳無さそうで、苦しそうな顔をしで、悲しそうにそう言ったんね。
「ねぇ、パッパ?嘘だよね?嘘って言って欲しいんね」
イタリー様は涙目になりながらイタ王さんの姉さんと同じ真っ白の軍服を掴んでそう言ったんね。
「イタリー、ごめんなんね。本当に、ごめんね」
イタ王さんは、優しい声、でも、悲しそうにイタリー様の肩に手を置いてそう告げたんね。
「ねぇ、姉さん?嘘なんね?こんなダジャレ、全然笑えないんね」
iоは、姉さんの真っ白の軍服を掴んで、涙声で話し掛けたんね。
「嘘じゃないんね」
「じゃあ、じゃあ!iоも一緒に行くんね」
iоがそう言ったときだったんね。
「巫山戯んな。お前なんかが一緒に行って何になるんだ。お前の事なんて始めっから大嫌いだった。何時も姉さん、姉さんって後ろをついて回って、うざったらしかった。これでもう顔を合わせなくて済むと思うと精々するわ」
いつ日かのように、iоが怖がってた強面の人を追い払った時みたいなドスの効いた声で姉さんはiоにそう言ったんね。
「な、んで、そんな事、言うん、ね?」
iоは、パニックになっちゃったんね。その時の姉さんは、怖かったんね。ううん。怖いで済むレベルじゃなかったんね。
「はぁ~、その手をどけろ。煩わしい」
見るからに苛々した感じで姉さんはそう言って、イタ王さんと一緒に家を出ていったんね。
「なんで、なんね?」
iоは、その場に立ち尽くして、ただ、ただ、姉さんの出ていったドアを見つめていたんね。
「伊華?」
イタリー様が何か言ってるのに、全然耳に入ってこなかったんね。