𖤣𖥧𖥣𖡡𖥧𖤣
ナースステーションに着くと、
すでに数名の看護師たちが朝の準備をしていた。
パソコンの起動音や記録用紙の擦れる音が、
まだ静かなフロアに小さく響く。
?) あ、 めめ!
?) おはよー、っ
目) 康二くん、 おはよう。
向) 今日も頑張ろなー、!
クシャッとした笑顔を浮かべる
関西弁の同僚、 向井 康二 。
入社した時期が同じで、
同僚の中でも特に仲がいい。
目) うん、 今日もよろしくね。
康二くんに挨拶をした後、
担当フロアの情報に目を通した。
今日の担当は4人部屋の多い病棟。
4人部屋の担当は、 一段と忙しくなる。
そんな事は分かっていながら、
俺は迷いなく手を動かした。
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9時30分
それぞれが持ち場に着いた頃。
患者のバイタルを取り、
薬の確認、点滴の交換と、
いつものルーティンを淡々とこなしていく。
向) めめ、 この資料って..
目) ん..見せて、?
康二くんの質問に対応していた。
その時だった。
__.•♬
ナースコールが部屋に 鳴り響いた。
小さな電子音なのに、
病棟の空気を変える力を持っている。
表示板を確認すると、
『呼び出し元:405号室』
と表示されていた。
目) 俺、 行きます。
目) ごめん、 康二くん。
向) 全然ええで、 後で教えてな、!
無線を取り、小走りで病室へ向かった。
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ドアを開けると、
ベッドに座り込んでいる男の子と、
その横に立つ白衣の姿があった。
目) 深澤..先生、っ
目) 対応、 早いですねっ、
深澤先生は振り返り、穏やかに笑った。
深) たまたま近くに居たからね、
深) ほら..目黒くん、 こっち。
俺の手招きをするように、
深澤は男の子の肩にそっと手を置く。
男の子は小学生くらいで、
不安そうに俺を見上げた。
深) お腹、 痛いんだって。
深澤先生は、 柔らかく説明をしてくれた。
俺は膝を折り、
子どもの目線まで顔を下げた。
目) どの辺が痛い?
優しく聞きながら、
男の子の緊張をほぐすように微笑む。
男の子はその表情に安心したのか、
ぎゅっと掴んでいた布団の端を少し緩めた。
男の子) ここ..いたいの、
目) ここね、
目) ちょっと触るねー。
小さな手が指した場所を、丁寧に確認する。
目) どう、?..この辺りかな。
男の子) っ..うん、
目) そっか、 辛かったねー..っ
目) すぐに楽になるからね。
すると、 腕を組んだ深澤先生が
後ろから呟いてきた。
深) 目黒くんってさ、 子供の扱い上手だよね。
目) そんな事無いですよ、 笑
目) ただ、 お話聞いてるだけです。
深) その、 ただ聞くだけ が難しいんだよ。
深) 凄いね、 目黒くん。
その言葉に一瞬だけ目を瞬かせた。
__まただ、 こういう時だけ 急に優しい。
男の子の様子を見ていた深澤先生が、
俺の手元に視線を落とす。
深) ほら、 目黒くん。
深) 俺、 診察しながら説明するから。
まるで当然のように、
俺の隣にしゃがんだ。
距離が近い。
気づくと、 肩に 深澤先生の
白衣がかすかに触れる。
俺は、 心臓が少しだけ跳ねるのを感じた。
深澤先生は、 そんな俺の反応に気づいたのか いつも通り落ち着いた声で言った。
深) ふふ、 笑
深) 距離、 近いって思った?
深) こうやって一緒に診るの、
俺は結構好きなんだけどな。
さらっと、当たり前のように。
俺は思わず顔を上げた。
深澤先生は笑っていた。
優しくて、どこか意味を含んだような微笑みで。
深) 〇〇くん、 どんな風に痛む?
深) 先生が一瞬で直してあげる。 笑
深澤先生の方が、 子供に人気なこと。
自覚してないんだろうな、
と思いながら、 二人で診察をした。
朝の光が差し込む中、
静かに、ほんの少しだけ。
二人の距離がまた縮まった。
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向井 康二
総合医療センター の 看護師 。
蓮の同僚であり、 親友。
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コメント
7件
めめふかぁ!最高かよ…みんなの素晴らしい絡みを見る為にコロナにかかろう🫠
ふかめめの作品が多く読めるのが嬉しすぎます! お体にお気をつけてくださいね。 続き楽しみです
うひょー♡♡最高だぜ!!