AM 3:45
翔太 side
お風呂場で情事の後、気を失ったままの彼女をベットに連れて行くとそのまま寝てしまった。
優しく髪を梳くと、子供みたいに両手をあげて寝ていた彼女の口角が微かに上がった気がした。
翔太 綺麗だ
呑気に彼女を眺めていると二度目アラーム音が鳴った。一度目のアラームはすぐに気づいたが、まさか二回もアラームを仕掛けているなんて、、、勢いよく起きた彼女は驚いた表情を見せた。
鈴花 やっちゃった、まずい
翔太 すずちゃん♡早起きだねチュッもう一回イっとく?
うっ
油断していると彼女から繰り出された猫パンチが鳩尾に入った。猫パンチでもなかなかのダメージだ。彼女は大慌てで服を纏っている。まだ4時前だというのに・・・どうやら花の仕入れで市場に行かなきゃならないそうだ。
鈴花 もうすでに1時間寝坊してる。何でアラーム気づかなかったんだろう、、、
翔太 あ〜うるさかったからすぐに消しちゃった
更なる猫パンチが飛んできたので、うまく交わした。
パニクってる彼女は、、、可愛い。何とも面白い人だ。怒ったと思ったら今は慌ててる。
翔太 俺送って行こうか?車で来てるよ^ ^
一瞬躊躇ったようだがそれが最善と判断したようで
鈴花 ごめんなさい。お願いします。
翔太 うん^ ^因みにもう一回する時間は‥
鈴花 ないわよ!
うっ
今度は同時に猫パンチが飛んできたので避けきれずもう一度鳩尾に一発頂いた。
身支度を済ますと彼女を助手席に乗せてホテルを後にした。
鈴花 不思議なんだけど、その若さで車所有して、夜遊びして一体何の職業なの?
翔太 何、鈴ちゃん俺の事気になるの?好きになっちゃった?
彼女は答えるのも面倒くさいと言うように深くため息を着く。市場に到着し、嫌がる彼女の横に並んで歩く。
鈴花 side
男 鈴花ちゃん今日はまた一段と遅いね?んっ何彼氏?
鈴花 いぇ、ち‥‥
翔太 はい♡おはようございます^ ^いつも鈴花がお世話になってます
こいつこの状況楽しんでる!さっきから気持ち悪いくらいにニコニコしちゃって。
男 今時珍しい好青年だね^ ^注文分はこれね!折角イケメン彼氏君連れてきてくれたから負けといてあげるよ^ ^
イケメン効果は男性にも通用するようだ。隣の彼を見るとこちらを見てドヤ顔をしてる。〝どう?俺を連れてきて良かったろ?〟とでも言いた気だ。
お店に着くと仕入れた花々を一緒に降ろしてくれた。パートの桃香ちゃんは10時からの出勤。火曜日は花の配達もないのでお店に集中出来る。週末のブライダル用のブーケの試作品でも作ろうか‥‥って
鈴花 あなたいつまで居るのよ?
翔太 しょうた!あなたじゃなくて、しょう
鈴花 分かった。翔太君どうしてまだ居るのかな?
子供みたいに店内を彷徨いている。私の質問がまるで聞こえないと言った風だ。
翔太 ねぇこの花なんて言うお花?花びら丸っこくて可愛いなぁ
鈴花 ラナンキュラス。
翔太 こっちは?
鈴花 ライラック・・・はぁ〜もぅまるで子供ね。朝ごはん食べて行く?
花屋の2階が私の住居だ。〝適当に座って〟とまたうろちょろそうただったので、早めに釘を刺すと、大人しく座った。目だけは物珍しそうにキョロキョロしている。変なもの連れて帰ってきてしまった。味噌汁を作っていると子供のように覗き込んできた。
翔太 鈴ちゃん意外と家庭的なんだね〜
大人しく座って待てないのだろうか?第一、意外とって本当失礼な人
鈴花 意外で悪かったわね?夜の仕事してる人は料理しないと思ったの?
本当自分でも思う、、、私って嫌なおんなだなって。〝そんなつもりで言ってない〟と俯く彼の事が可愛いだなんて、、、
鈴花 ごめん今のは意地悪だった。ご飯運んでくれる?
誰かと食べる食事はいつぶりだろう?美味しそうに笑顔で食べている。人が幸せそうに食べる姿が私は好きだ。ついつい見入ってしまう。
翔太 そんなに見られてたら恥ずかしいんだけど////?そんなに俺の事好きなの?
鈴花 どう勘違いしたらそうなるのよ?食べたら帰ってね。
コーヒーを淹れている間、後片付けをしようとキッチンに立つ。茶碗を洗っている私の後ろに立つと肩に顎を乗せてきた。
翔太 ご馳走様♡とっても美味しかった。また来てもいい?
鈴花 言い訳ないでしょ?もう会うのも今日で終わり。客と深く付き合う訳にいかないし、もう私を指名しないで。お得意様に迷惑かけるから、、、
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