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「君がシェーンハイト君の言っていた不法侵入者ですか。」



不法侵入者?!いや、確かにそう、かもしれないけどさ…!! でも気づいたらここにいたんだし、仕方なくない?! てか、これが学園長? 変なお面しててちょっと気持ち悪い…。しかもラスボス感皆無。さっきから、すっごい自分の保身のこと呟いてるし。


「あぁ、まさか不法侵入を許してしまうなんて…! これがバレれば私は懲戒免職、いや、最悪逮捕、なんてことに…各国の重要人物も通っていますから、彼らのご両親に知られてしまえば、私はツイステッドワンダーランドで生きられなくなってしまう…いや、バレなければ良いのですから……ブツブツ………」



ラスボスが想像よりも残念な感じで呆れちゃってたけどさ、聞くべきことは聞かなきゃダメだよね。

「あ、あのぅ〜、僕はどうすれば…?」

よし、頑張った、ぼく!


「はい?あぁ、君、君ですね。確か、レヴィアタン君、でしたっけ?本来ならば、然るべき機関に突き出すべきなのですが………不法侵入を許したとなれば、私が危険…んんっ”、ゴホン! いえ、学生達も不安に思うでしょうから、今回は不問としましょう。帰るべき場所に帰っていただいて構いません。鏡を使えばすぐに帰れるでしょう。ほら、誰にもバレないうちに、早く!」


いや、まじで?! 思った以上にすんなり帰れちゃうじゃん! そりゃあ不法侵入で逮捕はごめんだけどさ。てか、鏡で帰れるって凄くない?! これ、もはや某青い狸の使う秘密の道具を超えてるんじゃない? ははっ、短い異世界旅行だったな〜。マモンとか、アスモだったらもっと異世界楽しめたのかなぁ…。どうせ僕なんて、何処に行っても変われない…。異世界に行けたら、何か変わるかもって…。期待、してたのにな…。



「この者の帰る場所は、この世界の何処にもない」


「な、何ですって?! そんなことあり得ない!! こんなの前代未聞ですよ!」


ほぇ…?なんか、帰れないっぽい?僕のいた世界とは違う世界だし、そもそも僕が住んでるのこの世じゃないからな…。って、か、鏡が喋ったぁぁ! まぁ、鏡がしゃべるのは想像の範疇だけど。魔界ではもっと変なものが喋ってたし。………てかさ、ちょっと異世界に興奮してて気づかなかったけど、僕魔法使えるし、魔界まで帰れるんじゃ? 一旦試してみようかな。あ、でも万が一帰れちゃったら、折角異世界に来れたのにもったいない…? でも! 異世界、怖いし。人間怖いし。とりま、試すぞー!



……………………………。


はい、ダメでした。でも他の魔法は使えるんだよな〜。魔界以外への短距離の転移もできるし。う〜ん、よくわからん。家にも帰れないし、これ、僕どうしたらいいの?


「君、君……!レヴィアタン君、 ちょっと、聞いてます?」


うぉっと、聞いてなかった。学園長がむっちゃ、話しかけてきてたっぽい。


「君何処から来たんですか?! そもそも、学園の防護結界を破って侵入するなんて、一般人には不可能のはずなんですがねェ〜…。」


流石に説明しないわけには行かないよなぁ…。ざっと説明したけど、ぼくだって信じられないもん。実際に経験してないと、とても信じられることじゃないよな…。


「別の世界の魔界から、やってきた悪魔…ですって? う〜む、すごく厨二病っぽい話ですね。にわかには信じられませんが、、、、君がただの一般人なら防護結界を潜ってNRCに侵入したことに説明がつきませんし…。取り敢えずはそういうことにしておきましょう。で、気がついたらここに居た、と。」


僕は頷く。嘘は言ってないし。てか、ここにくる前って何してたんだっけ…。何か忘れているような……。


「で、帰り方もわからない、と。これは闇の鏡も言っていましたし、間違いないんでしょう。このまま外に放り出して、学園に容易に不法侵入できた、なんて言いふらされたら私の信用に関わりますし、、、、。取り敢えず、編入生として、NRCに通うのは如何でしょう? NRCは古くから続く由緒正しき名門校。何とか帰る方法も見つかるかもしれません。あぁ、住む場所は提供しますよ✨ 私、優しいので✨」


う〜ん、なんか怪しいけど、他に道がないからなぁ…。NRCに通うってことは、結局学生かぁ、、。RADは通信教育で授業受けれたけど、ここも受けれるかなぁ…。


「あぁ、シェーンハイト君、いますかね?」


「はい、学園長。」


おっふ、さっきのキラキラの人来たし。えっと確か、、、ヴィルって言ってたっけ?


「レヴィアタン君を例の住居に案内してあげてください。私はとぉ〜っても忙しくて、この後も別の件で呼ばれているんです。あぁ、忙しい忙しい……。えぇ、それではまた!」


学園長、やっぱ何処か雑魚キャラ感があるんだよなぁ…。てか、このキラキラ人間と一緒にしないで!!


「ほら、アタシが案内してあげるんだから、ついてきなさい。」



うわぁぁん、またこの展開?! 早めの再放送!! にしても早すぎだって!! てかさ!さっきも言ったけどさ、ほんと力強いなこの人!! 腕がもげるぅぅぅ!!!


こうして僕は、半ば強引にこれからの僕の仮住まいへ連行されたのであった…完!


てか、何も言わずにこの世界に来ちゃったからさ、連絡とか出来てないし、ルシファー達心配してるんじゃ…? D.D.D.も圏外だしさ。異世界は楽しみなんだけどさ、衝動買いしたラノベと撮り溜めてたアニメ、一気見しようと思ってたのになぁ……

本当に僕が異世界へ?!

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