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行かないで、とだれかが僕を止めてくれることに期待した。大粒の雨粒が僕の長く伸び切った前髪から、ぽちゃりとこぼれ落ちる。落ちるまでどれくらいかかっただろうか。地面を殴りつけるように乱暴に降る雨。僕を叩きつける雨。鼻をつんざくような冷たい空気。真冬の橋の上で、今までの人生を思い出す。無性に笑いが込み上げてくる。迷惑をかけてばかり。何も誰の役にも立ててない自分。神様、そんなのってありかよ。僕は舞った。
「ねぇ、今年の抱負は?」
昼休み、ざわつく教室で彼女は僕の耳元で甘く囁いた。教室の窓側に座る僕に尋ねた彼女は、まるで遊園地ではしゃぐ子供みたいに、やけに楽しそうだ。外から吹きこむ風が一瞬温かく感じた。
「まだ決めてないな、、」
そっけなく返事をしてしまった。彼女は、そっか、と微笑みながらくるりと回転し女子たちのもとへと去っていった。決めてないなんて嘘だ。本当は自分でもわかってる。変わらなくちや。