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#ギャグ
梨本和広
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宝霊 凛華
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それから電車を一回乗り換えてディズニーランドまでの一時間とちょっとの間、晶子はずっと両手でスカートの端を押さえていた。
地下鉄の月島駅、そこで乗り換えて新木場駅でまた乗り換えるまでは、比較的電車の中は空いていて座席に座る事が出来たが、舞浜駅行きの京葉線に移ると、どっと混んで来た。
晶子とカンナが乗り込んだ時には既に満席になっていて、二人とも吊革につかまって立っているしかなかった。晶子はドアの近くに立って背中をドアに向けて、肩掛けバッグをお尻の方に回して片手で器用にスカートの端を押さえ続けていた。
隣に立っている、晶子のより丈が短いミニスカートを履いたカンナが呆れた顔で晶子に言った。
「晶子、気にし過ぎだよ。そんなにスカート押さえてっと、かえって目立つぞ」
晶子は恨みがましさ満載の表情で答えた。
「カンナはよくそんな短いスカートで外歩けるよね」
「別に見られて減るもんじゃ……」
「カンナは良くても、あたしは困るの!」
ディズニーランドのゲートから中に入ると、想像以上の混雑ぶりだった。晶子のお目当てのジェットコースターの昇降口に前には長い列が出来ていた。
その列の最後尾にたどり着くまで、二人は混雑の中で人をかき分けるようにして、手をつないで歩いて行った。やっと列に並んだところでカンナが言った。
「な? 動き易い服でよかっただろ?」
晶子は複雑な表情で答えた。
「まあ、それは認めるけど。こんなに込んでる時に来たの初めて」
順番が来てジェットコースターの箱に晶子とカンナは並んで腰かけた。最初の急降下の時、晶子はうれしそうに「キャー!」と歓声を上げた。が、カンナの手が伸びて来て晶子の手をギュッと握り締めたのにも気づいた。
カンナも大きな声を上げていたが、晶子は少し声の調子が変わっているな、と感じた。ジェットコースターから降りた時もカンナは足元が少しふらついていた。
「あれ? カンナどうかした?」
そう問いかけた晶子に、カンナは息も絶え絶えの口調で答えた。
「いや、あたい、こういう絶叫系ってのか? 苦手なんだよ」
「へえ、意外。カンナって小学生の頃から危ない事平気だったじゃない? 猫追っかけて藪の中走り回ったり、とか」
「ありゃ金がもらえるってんで、生活がかかってたから怖いなんて感じる暇なかっただけだ。一円にもならないどころか、わざわざ金払ってまであんな怖い思いしたがる連中の気が知れねえ」
「フーン……」
晶子の目が怪しく光った。
「じゃあ、カンナ、これから絶叫系のアトラクション全部制覇しようね」
「な! ちょっと待て、晶子、なんでそうなる?」
「チケットはうち持ちだから、断れないよね~。服選びで散々カンナにいじられたからね。今度はあたしの番だよう~」
「いや、晶子、なんか目が怖いぞ」
結局園内の全ての絶叫系アトラクションに付き合わされたカンナは、最後には晶子の腕に寄りかかってやっと立てている様子だった。
コメント
1件
ああ〜第83話読み終えたよ!!😭💕 晶子のスカート押さえまくる乙女感と、カンナが絶叫系苦手って意外な弱点曝け出す流れがもう最高すぎん??「生活かかってたから怖いと感じる暇なかった」ってカンナの過去チラ見せもグッと来たし、最後の晶子のリベンジ「全部制覇しようね」の目が怖い(笑)ギャップ萌えが詰まりすぎてる!!次の展開も気になる〜🌸