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りな
35
#勇者
りな
86
ⅲ ²
129
蒼乃
388
こっからね~
꒰ঌ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈𓆪
朝。
六人兄弟の家は、今日も騒がしい。
一番早く起きているのは、意外にも長男の叶だった。
「……みんなー。朝ごはんできたよー」
キッチンから声をかける叶。
しかし。
「んー……あと五分……」
「俺も……」
「無理、眠い」
「朝から起きれるわけないじゃん」
返事はするものの、誰一人として起きてこない。
叶はため息をつく。
「もー……僕、長男なんだけどなぁ」
すると階段から、甲斐田が降りてくる。
「おはよ、叶兄」
「おはよ〜。ほら、みんな起こしてきてよ」
「え、なんで?」
「え?」
「叶兄が起こせばいいじゃん」
「いや僕長男だからっていう理由で全部やるのも……」
「長男なんだから頑張って」
「…………」
甲斐田、笑顔。
叶、無言。
「……甲斐田?」
「なに?」
「君、僕のこと舐めてる?」
「今さら?」
「今さらなの!?」
そこへ加賀美が降りてくる。
「おはようございます。朝から何を騒いでいるんです?」
叶がすぐさま訴える。
「社長〜! 甲斐田が僕のこと長男として扱ってくれない!」
「え?」
加賀美は少し考えたあと、
「……まあ、叶兄ですし」
「加賀美さんまで!?」
「冗談ですよ」
「絶対冗談じゃないじゃん!」
そこへ寝ぼけた葛葉が階段を降りてくる。
「うるさ……朝から何……」
叶が振り返る。
「葛葉、おはよ。ご飯できてるよ」
「ん」
「……それだけ?」
「何が?」
「長男の僕に対する敬意とか」
「ねぇよ」
「即答!?」
葛葉はそのまま冷蔵庫を開ける。
叶がじーっと見る。
「葛葉ぁ」
「なに」
「僕、一応一番上なんだけど」
「知ってる」
「じゃあもうちょっとお兄ちゃん扱いしてよ」
「無理」
「なんで!?」
「叶だから」
「理由になってないよ!?」
そこへ不破がやってくる。
「おはよー!」
「ふわっち、おはよ〜」
「叶兄、今日も朝ごはんありがと!」
「ほら! ふわっちは優しい!」
叶が嬉しそうに笑う。
……が。
不破は続けた。
「兄ちゃんっぽくはないけど」
「…………」
「叶兄、今日も可愛いね」
「僕は一番上の兄なんだけど!?」
そこへ最後に剣持が降りてくる。
「おはようございます」
「剣持〜! 聞いてよ!」
「嫌です」
「まだ何も言ってない!」
「どうせ『僕って長男なのに兄として扱われてない』とかでしょう」
「……なんで分かったの」
「毎日言ってるからですよ」
「そんなに!?」
剣持は椅子に座る。
「まあ、叶兄は叶兄ですから」
「それどういう意味?」
「一番上なのは分かってますよ」
「うん」
「でも兄っていうより……」
剣持が少し考えて、
「一番大きい弟?」
「僕は長男だよ!!?」
一斉に笑い声が上がる。
「叶兄かわいそー」
「でも確かに」
「長男感ないですよね」
「むしろ末っ子感ある」
「お前らなぁ……!」
叶がぷくっと頬を膨らませる。
すると葛葉が何気なく叶の前に皿を置く。
「ほら。食え」
「……葛葉」
「何」
「優しいじゃん」
「うるせぇ」
「やっぱり弟って可愛いなぁ」
「調子乗んな」
「ふふっ」
叶が嬉しそうに笑う。
それを見た五人は、顔を見合わせる。
そして――
「……まあ、叶兄はこのままでいいか」
「ですね」
「うん」
「その方が叶兄っぽい」
「異議なし」
「お前ら聞こえてるからね!?」
結局。
長男・叶は、今日も弟たちから全力で舐められていた。
ただし、なんだかんだで六人の中では一番弟たちに甘いので――
本人も強くは出られないのであった。
⚔️🏢┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈🥂🌞
こんな感じ~
⚠︎︎投稿不定期
⚠︎︎地雷さんはここで、リクエスト受け付けます
コメント
1件
読み終わったよ〜🥀 「僕は長男だよ!!」って叫ぶ叶兄がもう可愛くて仕方なかった(笑) 六人兄弟の朝のバタバタ、めっちゃ伝わってきたし、みんなに「長男っぽくない」「末っ子感ある」って言われてるとこ、愛おしすぎる…… でも最後に葛葉が何気なく皿置いて「食え」って言うシーン、ああいうさりげない優しさがグッときたよ。弟たちに舐められつつも結局一番甘いの、叶兄の人柄が出てるなあ🌙 続きも静かに読みにくるね〜🤍